人の数

少ない人数で制作できる利点が、現場に劇的な変化をもたらすことは、実はあまり認識されていません。でもまあ、認識できなくても当然かとも思っていて、人は実際に体験しないと納得しない生き物ですから、何かしらの「似た経験」「既視感」がなければ、想像と体験を重ね合わせるのは難しいのでしょう。

 

前回、機材の話をちょっと書きましたが、必要十分な機材に100万かかったとしても、その数が4セットで済めば、400万円です。

 

スペックは、

 

iMac Proのミドルクラスをとりあえず32GBメモリで=40〜60万くらいかな?(価格未発表なので予測で)

iPad Pro 12.9インチとApple Pencil=14万くらい

APCかオムロンの無停電装置=500Wクラスで3〜4万くらい

SSD2つとHDD2つをそれぞれソフトウェアRAID用に=10万くらい

Thunderboltの箱=10万くらいで何とか

サブモニタが必要な場合は、安めの2.5Kで3〜4万円くらい

 

計:80〜100万円くらい

 

‥‥と、この他に、机と椅子、ソフトウェア(まあ、Adobe CCですネ)が必要になります。

 

一方、大人数の現場では、多少性能は低くても、数が揃えられる機材でまかないます。CPUはi5だったり、メモリの搭載量も16GBくらいだったりします。

 

「デジタル作画モデル」と呼ばれるマシンで見積って、最低限のセットで揃えると、

 

マシン本体(i5で16GBメモリ)=8万円

2Kディスプレイ=4万円(EIZOあたりの廉価モデル)

板タブレット=3万円

 

計:15万円くらい

 

‥‥のように20万円を切りますが、これは最低ラインを割った機材レベルです。買い替え時期がすぐに来るので、ぶっちゃけ、見積もっても意味がありません。無駄金になります。もしこれで6年保たせろ(作業し続けろ)というリーダーがいたら、その現場からは離れた方が良いです。今、作業できて乗り切れば良い、最低限の出費で人材や機材を使いたい‥‥というのが、まさに機材のチョイスに「言わなくても表れている」からです。

 

普通に使える構成ですと、言うほどそんなに安くはなりません。i7で32GB、そこそこのグラフィックス性能を持ち、液タブも接続して‥‥で試算していくと、

 

マシン本体(i7で32GBメモリ)=18万くらい

2.5KのEIZOあたりのモニタ=8万円くらい

液タブ=13万円くらい

 

計:39万円くらい

 

‥‥と、無停電装置とバックアップシステムを割愛しても、40万近くまで金額が嵩みます。ちなみに、この装備ですと、4Kなどの未来映像フォーマットの作業は苦しいですが、現状の2Kでは普通に作業が可能でしょう。

 

この40万の機材で、例えば「デジタル作画ベース」で作業した場合、何百何千何万の枚数を描くために、二桁規模の人員が必要になります。ペンタブでも紙でも、膨大な枚数を描くための「旧来現場の人海戦術」の様相は、程度の差こそあれ、昔から変えようがありません。

 

例えば仮に、40万x10人で、400万円です。

 

機材の予算的には、互角のように思えますが、作品の作業内容や現場の設備状況や待遇は、大きく異なります。

 

新しい技術ベースで作業する4人は、4K60pに完全対応した作業環境で、高効率な生産水準と、高品質な映像品質を実現できます。旧来の作画技術の全てを網羅することはできないものの、逆に、今まで不可能だったアニメーション表現が可能になり、新技術の長所を活かした作品表現で、未来の映像技術と共に制作していくことになるでしょう。

 

一方、旧来からの作画技術をベースにした10人は、豊富に蓄積したセル&フィルム時代からの技法を駆使して、まさに日本のアニメの真骨頂を体現する作品を作ることができるでしょう。しかし、絵の密度の限界は2K、フレームレートは24fps止まりとなり、未来の技術展開に限界があり、アップコンで未来に対応することになるでしょう。

 

作品表現では、数十年に渡る技術蓄積で、旧来現場の方が有利なようにも思えます。しかし、現場運用面で考えた場合、旧来現場には弱みが付き纏います。

 

人数を多くしてしまうと継続雇用のコスト、そして機材の維持運用費(電気代も込み)とメンテナンス費用が、どんどん加算されていきます。

 

イニシャルコストでは互角なように見えても、人を増やして現場を作る昔からの考えかたでは、その後がキツい‥‥のです。

 

つまり、人数をむやみに増やすということは、あらゆる方面で重荷を背負った未来が待ち構えている‥‥ということです。

 

リスクヘッジ、リスクマネージメントを考えるのなら、人数が少ない高効率で技術水準の高い現場を計画し実現するしか、日本の現場の生きる道は厳しい‥‥と思っています。人件費(ちゃんと労働基準を考えるのなら)は高いし、土地は高いし、機材だって高いし、高いことだらけの日本です。

 

要するに、少数で作業完結できる現場を作ると、

 

十分な性能の機材を揃えられる

電気代・冷房費用などの運用維持費を低く抑えられる

管理の手間を軽減できる

 

そして、決定的なのは、

 

各作業者の報酬を高く設定できる

 

‥‥と、パッと考えただけで、アニメ業界がずっと悩まされてきた問題を大幅に改善できます。

 

その反面、

 

現場の人間にはおしなべて高水準のスキルが必須

管理システムなどの現代的なインフラ整備が前提

 

‥‥という、かっちりとした「現場品質基準」が必要になります。

 

今までの「憧れだけでアニメをやりたい人」や「ぐずぐずの現場管理」という悪癖は一掃しなければなりません。作業者にも制作管理にも現場の意識にも、高水準が必要です。

 

ちなみに、次世代技術による少人数制の効率は、上述で4人:10人で例えて、控えめな数字にしています。実際は、もっと高い効率ですが、ここでその数字を書くと色々な誤解も生じそうなので、今は曖昧にしておきます。

 

 

 

現場に人がたくさん増えるのは、その産業が栄える象徴のようにも思えます。しかし、場当たり的で短期決戦的思考によって、必要以上の人数が増えるのだとしたら、それは繁栄どころか、崩壊の兆しのように思えます。

 

 

人を野放図に増やして、そのあと、どう養っていくの?

 

間に合わせの安普請の機材をたくさん購入して、そのあと、どう運用するの?

 

 

現場の運用を「昔からこうだから、仕方ない」で済ませるのは、もうそろそろ私らの代(40〜50代)で終わらせて良いと思うんですよネ。

 

まあ、なので、私は新しい技術による新しい現場を作るために、色々とやっているのです。

 

 


スマートなエラー

形あるものはいつか壊れる。‥‥そして、S.M.A.R.Tチェック、Failing。

 

操作の度にレインボーカーソルが回転したり、文字入力の際の変換時に異様に待たされたり‥‥などは、ハードディスク異常の典型です。なんでしょうかね、仮想記憶関連とか‥‥なんですかね。

 

昔ながらの考え方だと、Finderなどのファイルシステム関連でファイルやフォルダにアクセスした時に異様に応答が遅くなるのは、いかにもハードディスクの異常なんですが、現在ですと、それ以外の場面でもレインボーカーソル祭りとなり、作業に支障がでまくりです。

 

こんな感じどす。

 

 

TechToolProのSMARTチェック機能で「Failing」=失敗と診断されました。「テスト結果の失敗は、修復できないドライブの故障が逼迫していることを意味します。失敗が検出された場合、そのドライブは交換が必要です。」との表示です。

 

しかしまあ、コンピュータの文章って、なんでいつも「こう」なのか、もう少し気を遣って欲しいと思いますが(その場で使用する用語を「失敗」か「Failing」のどちらかに統一してほしい)、要は「SMARTチェックの結果が『Failing』だった場合は、できるだけ早急にハードディスクを交換してね」ということです。

 

で、エラーの出たハードディスクは「ST1000DM003」、おなじみ「SeagateのBarracuda」です。故障といえばバラクーダ‥‥というくらい、故障するよねえ。

 

バラクーダは、この4年くらいの間に、1TB、2TBと、2つ故障しました。温度や排熱に気を使っているので、他のハードディスクは故障知らずですが、バラクーダは短期間に2つ故障しているので、申し訳ないけど「故障といえばバラクーダ」の印象が強いです。‥‥私のコンピュータ歴20年間でカウントすれば、かなりの数のバラクーダが故障しています。

 

もちろん、HGSTもWDのREDも、故障する時は故障しますが、極めて稀です。HGSTの普及型(値段の手頃なやつ)でも20年間の記憶の中で1個か2個が故障した程度、WDのREDも20年間の中で(REDは20年前には存在しませんでしたが)1個だけ故障した程度です。まあ、GREENはいっぱい故障しましたけどネ‥‥。

 

なので、「ハードディスク故障王」は、WDのGREENと、SeagateのBarracudaの「2強」です。

 

AppleはSeagateが好きなんだかどうか知らんですが、システムプロファイルを見て、ハードディスクの欄に「ST」と「DM」の型番を見つけると、「またこいつか。ちゃんと長持ちしてちょ。」というキモチになります。‥‥まあ、壊れたら壊れたで、サクッと気持ちを入れ替えて、粛々と交換作業を進めるのみ。

 

バックアップは1時間ごとにとってあるので、クローン作業(バックアップの内容を本体の新しいSSDやHDDに書き戻す)自体は4時間くらいで復旧できます。

 

 

あー。でも、iMacの両面テープを剥がすの、やだー。

 

ハードディスクの交換程度で、なんでシールを剥がして液晶パーツを外すような「分解メンテ」みたいなことになるんだ‥‥。

 

まあ、覚悟を決めて、その昔、バイクのクランクケースを開けてクラッチ板を交換した時みたいに、がんばるしかないか。実際、クランクケースに貼りついたガスケットの除去と同じように、両面テープの除去を丁寧にしないと、液晶ガラスの接着が甘くなるようですしネ。‥‥うーん、iMac。

 

歴代のMacで一番面倒なんじゃないか?‥‥2012Late以降のiMacは。

 

 

 

 

 

ちなみに、FusionDriveで動いている自宅のiMac 5Kはすくすく元気です。FusionDriveって実際どうなんだろ?‥‥と、使う前は半信半疑でしたが、うまく捌いているのか、体感上はSSDと遜色ないです。

 

 

 

 

 


macOSとiOSのアップデート

数日後のApple製品発表イベントはiPhone8やiPhoneXが話題ですが、私としてはmacOSやiOSが配布開始されるタイミングとして楽しみにしています。でも「秋」とか書いてあるから、もうちょっと先なのかな。

 

macOSやiOSの更新、‥‥例えば、macOSでは新しいファイルシステムやH.265、iOSでのマルチタスクやApple Pencil活用の充実など、地味ですが日々の映像制作作業には確実にプラスになる要素が、今回のアップデートには豊富です。

 

iPad Proで作画するようになって、iOSの使い勝手は、とても重要な関心ごとになりました。日々の細々とした動作の効率が改善されれば、蓄積されるストレスも確実に軽減されます。

 

実際、macOSとiOSの「AirDrop」による連携は、今では無くてはならないものになりました。部署間のやりとりならいざ知らず、自分が日頃使う複数のデバイスや端末でのデータやりとりで、いちいちサーバなんかを介してたら、めんどくさくて時間がもったないし、妙なストレスも溜まります。今や、AirDropありきで、私の作業環境は成り立っています。

 

4Kなど新しい映像制作技術には、アニメーションといえど、様々なハード&ソフトの新技術が必要になります。今までの機材では、根本的に役不足になります。2.5Kのモニタで4Kアニメ映像をいくら眺めて見ても2.5Kにしかなりません。

 

モニタが4Kになるということは、GPUもそれ相応が必要ですし、ファイルがでかくなるので容量はもちろん転送速度も必要、そもそもファイルを扱うファイルシステムが問われることにもなりましょう。芋づる式に何から何まで、色々なものを刷新していくことになります。

 

刷新の際、ハードとソフトが足並みを揃えるのはもちろんですが、映像制作者の映像技術や表現も、等しく、足並みを揃えることになりましょう。4K60p上で、2K24pと同じ内容のアニメを作っても意味がないもんネ。

 

 

そういえば、冬に登場とのアナウンスの「iMac Pro」は4K映像制作で今後の標準機材になりそうです。だって、手っ取り早いですもんネ、色々が。

 

モニタだ何だと買い揃えるより、iMac Pro一台ですぐに作業を始められます。別々に買い揃えても、4K映像制作では実はそんなに低コストにはならないですし、整備性が格段によくなるわけでなし(というか、いまどきの機材はあまり故障しない)です。

 

4Kの作業端末はiMac ProとiPad Pro、無停電装置、2Kサブモニタ、ThunderboltのRAID SSD&HDD‥‥あたりのシンプル構成で、ほとんど完成するでしょうネ。

 

まあ、私の自宅のiMac 5Kは4K制作にも全然まだイケるので、iMac 5Kを持っている人はわざわざ買い換える必要はないとは思いますけど、iMac Proの冬の発売は楽しみです。

 

 

未来を志向した映像制作は、世の中の技術が進めば進むほど、有利な展開になっていきます。社会の技術進化は、「追い風」そのものです。

 

macOSもiOSも、新しい技術や機能が取り入れられるたびに、重かった4Kアニメの作業が徐々に徐々に軽くなっていきます。

 

時代とともに歩む‥‥とは、そういうことなんでしょうネ。


プラス要素、付加価値、エコシステム

ごく普通に考えて、同じクオリティの製品なら、昔と同じ値段で買いたいですよネ。自分の身になって考えればわかることです。

 

例えば、ここ10年ほどのアニメ業界は、A4〜B4を150dpi前後で、1秒24コマ2〜3コマ打ちの動き、つまり内部的に1.5〜2Kの8〜12fpsで映像を作っています。

*撮影時には24fpsに丸められます。

 

納品時には2K24pになりますが、その2K24pの作品・商品の価格がいきなり数倍に跳ね上がったら、その商品の受け取られかたや競争力って、どうなるでしょうか。買い手側は、数倍の価格になった価値をどこに見出せば良いのでしょうか。

 

もし2K24pのままで、以前より高い価値を買う側に訴えかけるには、何かしらの付加価値が必要不可欠です。

 

それは制作する会社のブランドイメージであったり、2K24pでもフルモーション&高詳細でとても丁寧に作られていたりとか、とにかく、何かしらの付加価値が必要です。

 

そうでなければ、「なぜ、価格がこんなに高くなったんだ?」と怪訝に思うでしょう。

 

「いや。制作現場の苦境を救うために、今までの異常な価格は訂正したい。」と言ったところで、業界を救うために、業界外の人々が無批判・無条件にお金を多く支払うことなんて、普通に考えて、あり得るわけがないです。品質は以前と変わらないのに、無謀な価格引き上げをおこなおうものなら、単に「顧客」離れを引き起こすだけです。

 

ちゃんと、作品・商品に、「これなら、数倍のお金を支払っても然るべき」と思わせるプラス要素がなければ、お金なんて簡単に増額されるわけがないのです。お金を出す側が、どんなに資金力をもっていても、旧来と同じクオリティのプロダクトに、無条件にお金を増やして支払うわけがありません。

 

要するに、1.5K8fpsの2K24pアップコンの技術価格相場は、もう完全にフィックスしてしまった‥‥と考えておいた方が良いでしょう。1.5Kなり2Kなりで、2コマ3コマ作画を続ける限り、技術の相場が大きく向上することはないのです。

 

 

旧来制作現場については、このへんで。

 

これからは新しい技術関連について、文字数を割きたく思います。

 

 

私はアニメーションの技術屋なので、明確に「アニメの技術=お金=ビジネス」という切っても切り離せない相関関係を常に意識しています。

 

「技術の価格」を意識せずして、ビジネスは成り立ちません。

 

「自分はこんな絵が描ける」というのも技術ではありますが、ここで書きたいのは個人ごとの能力ではなく、制作集団の有する技術の全体像です。

 

計画進行を着々と進めている新しいアニメーション技術においては、いよいよ、4K60fpsが標準仕様となりました。よほどのことがない限り、2K24fpsでは制作しません。4K60p、もしくは4K48pが標準です。

 

なぜかというと、どうせ苦労して作るのなら、2Kや24pでマスターを作るのは「もったいないこと、この上ない」からです。UHDの品質が実現できる技術を有するのに、わざわざ2Kで24pの寝ぼけた解像感にして、何の得があるの?‥‥という話です。

 

多くの枚数=数千数万の絵を描くために、絵をできるだけ簡略化したり、動かす枚数を制限するのは、もはや過去のことです。絵を簡略化して動きを節約したら、4K60pは隙間だらけで持て余しがハンパないです。

 

4K60pは、新しい絵作り、映像作りにこそ、活きてきます。

 

「旧来では非常識とさえ言われるほどの細密な絵」「滑らかな60pフルモーション」「4Kの情報量を活かした密度感のある作品空間表現」「今まで実現不可能と思われていた作風の絵を整然と動かす」「アップコンではなく、正真正銘4K60pの精緻な映像」などの、新しいプラス要素を何層にも用意しています。

 

今までのアニメ技術の作風を模倣・継承しても、付加価値やプラス要素はほとんどアピールできません。今までできなかったことを実現するから、「品質の違い=価格の違い」を感じ取ってもらえるのです。

 

 

絵を動かしてアニメーション映像として完成させるには、とにもかくにも、技術を有した人間たちが必要です。そこは全く誤魔化さずに主張すべき基本原理です。

 

ですから、技術を持った人間たちの働き方が、制作技術の価格算出の出発点となります。私は1分あたりのコストに対し、数十万から数百万までのスケーリングを考えていますが、それは旧来の人海戦術スタイルではなく少人数工房スタイルで、ワークグループネットワークありきで算出されます。

 

お金のことはあまりここでは書けませんが、新しい技術に関わる人間たちには、然るべき新しい生活基盤が必要です。過去のアニメ業界の因習はシャットアウトしなければなりません。「20時間、作業貫徹すれば何とか間に合う」なんていう生活ありきで、どうして、新時代の基盤が形成できましょうか。

 

要は「エコシステム」、新しい「生態系」です。

 

旧来アニメ現場の労働の軸上に、決して新しいエコシステムは作られるべきではないと、強く決心しています。

 

新しいアニメーション技術は、新しいエコシステムで育まれるのです。

 

4K60pのアニメーション技術がある日ポコっと生まれ出て成長するわけではなく、「制作の生態系」を新たに形作ることによって、結果物として付加価値・プラス要素の豊富な完成物を作り出すことができるのです。

 

ただ、言葉をもう少し慎重に選ぶとすると、4K60pや8K120pなどの高品質映像技術をネイティブに活用する新しいアニメーション技術は、「付加」「プラス」なんていう後付け的なニュアンスの要素ではありません。決して大袈裟な表現ではなく、本質的に、「アニメーション産業革命」と呼ぶにふさわしいものだと、私は確信しています。

 

新しい価値基準を、新しい技術で形作っていく。

 

‥‥まあ、我ながら、技術屋風情の私が発想しそうなことではありますが、そこはかとない強い確信があるのは、正直なキモチなのです。

 

 


パワーユニットと排ガス規制

前回、実際の労働状況を「排ガス規制」に当てはめて例えましたが、もう少し丁寧に言いますと、「制作現場」というパワーユニットのフリクションロスや燃焼不全の負の産物が「排ガス」であり、その「排ガス=有毒ガス」に対する社会的な抑制として「排ガス規制」がある‥‥というような例えです。

 

アニメ制作上の「排ガス規制」をクリアするには、私はおおまかに2つの方法があると思っています。

 

まずは、発生したガスをフィルタによって除去して外に撒き散らさないこと。‥‥つまり、マフラーの触媒であり、要は「労働基準」です。

 

アニメ業界は今まで、「大気汚染を防ぐ排ガス規制」=「人間社会における労働基準」に対して、あまりにも甘い基準で走り続けた感があります。この事実は誰しも認識していることでしょう。

 

よって、マフラー部分、つまりガスを排出する部分に、強力なフィルターを配置して、クリーンな排気を「結果的に」作り出すことが求められている状況です。世間の「ブラック批判」に対する対応は、マフラーの触媒=労働基準の導入によって実現するのが、ごく一般的な考え方です。

 

しかし、パワーユニット=エンジンの不燃焼構造は変わっていないのに、マフラーの触媒を強化することは、直接的に馬力の低下につながります。馬力の低下=映像のクオリティが低くなった状態で、今後、どうやって「レース」を戦い抜いていくのかは、大きな課題となるでしょう。

 

では、パワーユニットがそもそもロスや不燃焼を発生しにくい新設計に変わったなら、どうでしょうか。排ガス=有害ガスは「根本的に」低く抑えることができます。私の考える2番目の方法は、まさにソレです。

実際の車だと例えばコレです。

 

有毒ガスを大量に排出する構造そのものを設計し直す‥‥という、ごくごく、普通の発想です。

 

新しいアニメーション技術に移行することは、高効率パワーユニット、低公害エンジンに切り替えることを意味します。

 

同じ燃料の量で、より効率的に燃焼し、機械的な負荷=ロスも大幅に軽減し、飛躍的な馬力増大と燃費向上を実現し、一方で排ガスの量も劇的に減る‥‥という、1970年代にはできなかったことを2020年代に実現するのは、決して不可能ではなく、むしろ自然な技術進化の流れだとも思います。

 

4K60p、8K120pという現実的な映像技術の変遷に対して、今までのアニメ制作現場のパワーユニットでもし対応しようとするならば、とんでもない有毒ガスの排出量、それを抑止するためのさらなる触媒の追加と、「もはやレースにならない」状態が予測されます。なので、今までのアニメの現場は、2K24pが最後のレギュレーション‥‥ということになりましょう。

 

しかし、4K60p、8K120pを最初から意識した設計の、新しいアニメ制作現場の新しいパワーユニットならば、映像のハイスペック化の流れ・風潮は、逆に都合が良い状況になります。

 

 

私は、もちろん、マフラーによる排ガス抑制も考えますが、あくまで補助的な役割であり、パワーユニット自体の新設計によって馬力と燃費を向上させ、燃焼の高効率化によって有毒ガスが発生しにくい状況を作って、トータル的な「環境性能」を形成していきたいと考えます。

 

後付けで馬力をブーストするのでもなく、大きなタンクで航続距離を伸ばすのでもなく、フィルターで有毒ガスを漉し取るのでもなく、そもそもパワーユニット自体が大馬力低燃費で、かつ排気ガスもクリーンである状態を作り出せば良いのです。

 

以上は、アニメ制作現場を、エンジンと排気ガスに例えた改善策・解決策です。

 

 

アニメは人が作るわけです。当然のことながら‥‥ネ。

 

ということは、どうしても人間社会とは切っても切り離せない関係にあります。

 

未来、人間社会と共に歩もうとするとき、アニメを作る作業集合体に何が求められているか‥‥は、今まで現場で経験してきた人間なら、もうじゅうぶんに、解り切っているはずです。

 

要は、その解り切ったことに対して、目を背けて昔と同じことを繰り返し続けるのか、直視して新たな思想と技術で切り拓くのか、2つの分岐のどちらを選ぶか?‥‥ということです。

 

その分岐は、まさにアニメ制作に従事する、相応の権限を持つアラウンド40や50の人間の意志にかかっていると思います。

 

 


スケーリング

未来のアニメーション制作は、例えばバイクや車に例えるなら、馬力、燃費、そして排ガス規制の3つを、常に意識する必要があると思っています。

 

そして、50ccの原付から1300ccのリッターオーバーまで、制作のターゲット・許容に応じたスケーリングも必要になりましょう。

 

馬力は映像クオリティ、燃費は制作上の効率、排ガス規制は労働の実質状況、それらを総合して、制作費の実際に合わせてクラス調整するのが排気量・車格‥‥というような感じです。

 

新技術の強みは、今までのアニメ制作の選択肢が250ccクラス固定で16馬力程度だったところに、80ccで14馬力を叩き出したり、そもそも排気量は固定せずに50ccから1リットル(1000cc)オーバーまで、ターゲットに合わせて可変で対応する仕組みです。それによって、今までのアニメ制作では参入できなかったクラスにも、どんどん参加していくことが可能になります。

 

「映像制作レース」は時代によって、そのレギュレーションが大きく変わります。当然、そのレギュレーションに合わせて、そしてレースの排気量クラスによって、投入するバイクの設計・性能・運転技術は変わっていきます。

 

しかし、旧来のアニメ制作は、250cc固定、そして70年代に設計されたエンジンとボディで、50ccから1000ccまで様々なレースに参入し、250ccクラスのレースならまだしも、50ccでははみ出して、1000ccでは少なすぎて‥‥という状況を繰り返していました。その不適応が、どんなかたちとなって表れたか‥‥は、もうここでは語りませんが、まあ、どう考えても、良いやりかたとは思えませんよネ。

 

 

 

つまり、ターゲットに合わせて、「勝つための計画」に合わせて、スケーリングを変えていく発想が、当然の前提として、これから先の未来には不可欠です。

 

社会の技術進化を「否定ではなく活用して」、巧妙に「レースでの有利な展開」に盛り込んでいくこと‥‥とも言えます。

 

旧車への愛着はありましょうが、「ヴィンテージクラス」のレースでもなければ、旧車はただ単に性能の低いレース車に過ぎません。旧車にまたがるライダーのテクニックでカバーするにも限界はアリアリです。

 

2010年代、2020年代以降には、それ相応のデザインというものがありましょう。

 

 

一度規格を決めたら、その後ず〜っと同じ規格で戦い続けるのではなく、未来の「レース」では、スケーリングを意識して、「最適な戦いかた」で戦っていくことが求められるでしょう。‥‥でなければ、「ヴィンテージ限定クラス」以外では、勝つことはどんどん難しくなります。

 

アニメ業界だけがアニメを作れる業界‥‥というわけではなくなり、業界単位ではなく、会社単位で制作が成立していくことも今後は事例として増えていくでしょう。

 

ディスカバリーチャンネルのタイトルみたいですが、要は「勝つためのデザイン」を追求していけばよい‥‥のです。

 

そのためには、プロダクションの動的スケーリングという基本的な構造は、必要不可欠だと思っています。

 

 

 


フェイズ

私は、新しいアニメーション制作技術、そして実際の制作運用の進行度を、「フェイズ」として捉えて、計画進行をイメージしています。

 

フェイズ1は基礎技術とテスト、フェイズ2は基礎技術の拡充と試験的導入及び小規模制作で、これからはいよいよフェイズ3の段階に入ります。フェイズ3はどんな段階かは、ここでは書けませんが、要するにフェイズ1、2‥‥の次の段階です。

 

欧米に引き離された感はありますが、巻き返しは十分可能です。欧米にはない、日本の強みを活かして、競合の死角から攻めようと思っております。

 

国内の状況に至っては、私自身、このブログで度々、自分の考えをまとめて書いてきて、じゅうぶん、自分の中での「整理整頓」は終了した感慨があります。これからはもう、自分に与えられた時間を、未来のプロジェクトにできるだけ多くつぎ込んで、フェイズをどんどん進めていく所存です。

 

もはや、今までのアニメ制作のありかたと未来のありかたを、比較して検証したり思索することも少なくなっていくでしょう。

 

 

 

思えば、1996〜2000年の頃もそんな感じでした。旧来のセル用紙とフィルム撮影台と、新しい「デジタルアニメーション」が混在していたあの頃。

 

私は、フィルムカメラを愛好していましたし、小さい頃からアニメ雑誌などで知っていて馴染んできたセル画(小学生の頃、タミヤプラ板と水性カラーでセル画もどきを描いてみたことがあります)にも愛着を感じていましたが、もうそこへは戻らなくても、十分、自分はやっていける‥‥と決心を固めたものです。

 

アニメ業界はどのように歩んでいくのか‥‥も、アウトサイダーへと変わっていく私にとっては、もう考えなくていい事かなと思います。

 

アニメ業界の横の繋がりがなければ、致命的に制作不可能‥‥という性質ではなく、独自の制作技術の基盤で成り立っていくのが、新しいアニメーション技術です。もちろん、作品の根本をイメージして指揮をする人、絵を描く人、彩る人、世界観美術を作る人、作品の空間を作る人、状況を管理する人は、依然として必要です。しかしそれは、決して、原画でも動画でも彩色でも撮影でも無いのです。新しい技術の新しい枠組みです。

 

 

 

新技術が現段階まで到達するのに、それなりに多くの時間(10年以上)をかけてきた感慨はありますが、決して期間短縮できることでは無かったとも思います。新技術をスタートした時は、グラファイトのPowerMacG4でしたから、機材の進化速度に足を引っ張られながらも、技術基盤と機材の発展が足並みを揃えてきた歳月でした。

 

振り返ると、わたし的にはやはり、2014年11月に5KのiMac、翌2015年11月にiPad Proが発売されたのが、大きかったです。それらが発売される以前は、高詳細を得るためのA4の分割作画=B3〜A3相当の巨大な紙作画による運用はかなり大変だと感じていましたし、そもそもいつも見ているモニタが4Kじゃないのは、あからさまな機材的な限界でした。

 

しかし、今は5KのiMacやiPad Proに加えて、冬にはiMac Pro、H.265‥‥と、技術運用面の追い風がさらに吹いてきます。

 

 

思えば、アニメーターだった私が、Quadra650で「コンピュータ」でのキャリアをスタートしたのは、もう20年前以上昔の話。

 

随分遠くに来たものです。新しい技術においては、4K60pは標準であり、D1でWSSWW‥‥とかやってた昔が懐かしいです。

 

 

 

まあ、昔話は昔話として、今は今‥‥です。

 

気を緩めることなく、次のフェイズへGOです。

 

 

 

 


2080年。雑感。

ぶっちゃけ‥‥とは私がよく使う言葉ですが、今回もぶっちゃけ。

 

ぶっちゃけ、70年代に本格化したテレビアニメの作業体制・制作システムが、2000年以降まで先読みして整備されたとは、到底思えない‥‥ですよネ。

 

なのに、ず〜っと、70年代アニメブーム時代の作り方の基本を、2000年代に入ってすぐはまだしも、2010年代後半の今でも踏襲し続けているのが、そもそもの各所の綻びの原因だと思っています。

 

なぜ、2020年代以降に通用するアニメの作り方を、技術のゼロから作り直そう‥‥とする機運が各作業集団から生じないんでしょうね。現状を嘆いてばかりでは、未来は一向に見えてこないのに。

 

でもまあ‥‥‥それはいいか。各作業集団が、自己の指針に基づいて、未来を決めていけば良いのだし。

 

私らは、私らで、プロジェクトを粛々と確実に進め続けるのみ‥‥です。

 

 

しかし、ふと今を考えてみると‥‥

 

2018年12月から、NHKは8K放送の本放送を開始するらしいです。

 

UHD BDは、すでにプレーヤーが発売されて1年以上経ちます。

 

私はNetFlixのプレミア(4K)会員で契約しております。

 

もはや、4Kテレビは13万円前後で買えます。

 

大体どんな人に聞いても、「テレビ買い替えの際は、買うとすれば、今度は4Kテレビかなあ‥‥」と言います。

 

4K60pの映像を見た後に、2K24pの映像を見ると、特にアニメの場合、転送落ちしているように見えます。人間は高品位なものにすぐに馴れます。

 

‥‥とまあ、確実に未来は近寄って来ています。10年前、4K8Kなんて絵空事そのものでしたが、2017年現在においては、少なくとも4Kはどんどん身近な存在になっています。

 

一方、アニメ業界は「未来技術」のエポックに乏しいので、アニメ業界の未来は中々見えてきません。

 

 

アニメ「業界」と呼べる集合体は、戦後の昭和に発生しました。大正時代には存在しませんでしたし、明治にも、江戸にも、室町にも、もちろん存在しません。

 

つまり、アニメ業界がどうなるか、どうすれば生き残れるか‥‥という体験やノウハウは、皆が初体験なのです。皆、前例のない未来へと進み続けています。‥‥なので、「これからどうすれば良いの?」なんて聞いても、誰も経験がないので経験則では答えられません。

 

もし引き合いに出して参考になるとすれば、アメリカンアニメーションの終焉における顛末です。しかし、日本の国民性とアメリカとでは異なるので、全てがお手本になるわけではないです。

 

やはり、誰も体験したことのない未来を、アニメ業界は歩み続けるしかないです。

 

 

だからといって、「どうする?」「どうなる?」なんていう井戸端会議を延々繰り返したところで、その会議からは、何の実行力も決定権も牽引力も生まれません。

 

結局、頼りになるのは、まずは自分。そして、一緒に厳しい状況を切り抜けてきた人々です。

 

 

どうする? ではなく、「こうする」

 

どうなる? ではなく、「こうなる」

 

物事が近づいてこないのなら、自ら掴みに行けば良い。

 

 

遠くにある物を掴んで取ろうとして、自分は動かず、念力で浮遊させて近づけよう‥‥なんて思うからフィクションなんですよネ。

 

スッと立って、自分で歩いて近づいて、自分の手で取れば、簡単に物は掴めます。現実の出来事として。

 

 

ぶっちゃけなあ‥‥。やっぱり、未来の運命は、自分の行動次第で大きく変わっていくよな。

 

全てを変えられるとは言いませんが、自分の今の行動によって、かなり強く大きく、自分の未来に「介入」することができるんですよネ。

 

「しょうがない」はついつい口をついて出る言葉ですが、自分の未来に対して「しょうがない」を使い始めたら、‥‥まあ、流されて落ちていく一方ですよネ。

 

 

人類皆全員、最後は星屑になるんだし、一度しか存在しない「自分」なら、「しょうがない」で未来を済ますのは、正直、勿体無い話です。

 

iPhoneのカレンダーをめくっていくと、2080年まで表示されるんですよ。‥‥なんかね、愕然としてしまって。

 

2080年には確実に、私は死んでますもんネ。自分が死んで存在しなくなった年のカレンダーを眺めていると、何だか、沸々と「やれることをやらなきゃ」っていう気持ちになります。

 

2080年には、こんなにも喜怒哀楽で右往左往した自分は居ないんだな。不思議だな。怖いな。悲しいな。寂しいな。‥‥と、iPhoneのカレンダーを眺めながら、ティーンのような感慨に耽るのでありました。

 

 


ネスレの通販、リニューアル

以前、ネスレのバリスタ通販サイトが、いつのまにか、「今回はスキップ」できない仕様になって、解約も考え始めていたのですが、これまた、いつのまにか、サイトが大幅にリニューアルして、以前よりも使い勝手がよくなりました。

 

なんでしょうね。私は電話でサイトの状況を問い合わせた程度でしたが、苦情としての問い合わせも多かったんでしょうかネ。

 

それとも、サイトの大幅リニューアルで、旧サイトの運用に支障が出ていたのか。

 

まあ、何はともあれ、使いやすくなって良かったです。

 

 

以前、私が問い合わせた時は、「配送を頻繁にスキップすると、Webからはスキップできなくなる」「電話のみで対応する」「月々の配送間隔を変えるには、一旦解約して、再度申し込んでもらう」「そういう仕様になった」というのを聞いて、だったら、ひとまず解約して今あるストックを全て使い切ってから考え直すか‥‥と思っていました。

 

しかし、サイトのリニューアルで、月間隔も、配送月も、Webから設定できる仕様になったので、このまま使い続けることにしました。

 

ただ、昨晩、

 

9月5日(火)未明より、一部のお客様に対しご注文に関するメールが誤って配信される事象が発生致しました。誠に申し訳ございませんでした。

今回の事象において、お客様がご注文されていない商品の代金請求や出荷がなされることはありません。

すでに対策をとり、メールの誤配信はストップしております。

先般より発生しておりますシステム障害と合わせて、ご迷惑をおかけしておりますことを重ねてお詫び申し上げます。

 

‥‥とのことで、私にもネスレから「ご注文について」のメールが届きました。間違いだったんですね。

 

1ヶ月前には、

 

ネスレ通販システムの不具合によってご迷惑をお掛けしており深くお詫び申し上げます。

システムは着実に改善しており、お届けの遅れも概ね解消されています。

マイページへのアクセスやご注文の際に、システムの反応が遅くなる場合があります。
誠に申し訳ございませんが、何卒ご了承の程お願い申し上げます。

 

‥‥なんてこともあったり。‥‥そういえば確かに、サイトのレスポンスは悪かったです。

 

 

何だか、ちょっと危なっかしいネスレのサイト。

 

まあ、私としては、手軽にコーヒーを飲めるバリスタのシステムが、ごく普通に稼働すればそれだけで良いので、サイトの運営が安定することを期待しております。

 

 


ジャケ買い

私の場合、プラモで「ジャケ買い」、つまりボックスアートを手に入れたくて買うこともたまにあります。

 

最近、画期的‥‥というか、「普通、やらない」趣向、わたし的には「見たことがない」類いのプラモの箱絵に遭遇し、思わず買ってしまいました。

 

これです。ハインケルの111、P型。

 

 

何が画期的‥‥って、プラモの主役であるHe111が、こともあろうに被弾して炎上し、「撃墜されかかっている」場面を描写しております。

 

‥‥相当珍しいですヨ。

 

私は小学生の頃からプラモの箱絵は捨てずにとってあり、今でもすぐに見れる場所に置いてあるほど好きですが、主役が撃墜されかかっている箱絵は、正直、今まで見たことがないです。

 

瓦礫や廃墟のプラモ(ジオラマ用)とかは見たことありますけど、製品の主役が死にかけている‥‥というのは、私は前代未聞です。もちろん、中身は普通で、ダメージ表現はないです。

 

 

被弾したエンジンが停止して、プロペラ、止まってますネ。

 

うーむ、さすがにバトルオブブリテンの本場、UKのプラモですネ。エアフィックス的には、「ヤラれてるHe111って、超かっこいい」という事なんでしょうか。追いかけているのが、ブラックバーンのスクア(恐らく)というのも、中々。

 

日本で例えると、零戦のプラモの箱絵が、真珠湾攻撃でP-40に追われて被弾して火を吹いている零戦‥‥のようなシチュエーションになりますネ。‥‥まあ、そういうのは見たことないですが、そのくらい強烈です。

 

エアフィックスのHe111P-2のような「撃墜間際」ほどではないですが、フジミのA-4Mで「逆光表現」を使った、これまた画期的なボックスアートがあります。お描きになったのは小池繁夫さんですから、「製品主役がまさかの逆光」でも、絵全体として最高にキマっています。

 

 

SEが聞こえてきそうな迫力がありますネ。エアブレーキが開いているのも臨場感を感じさせて、かっこいいです。望遠レンズで捉えた画角も、臨場感たっぷりです。これが広角レンズだったら、台無しですもんネ。

 

多くの場合、主役は順光で描写され、今でいうと「HDR写真」的な表現が普通なのですが、背部の爆発の火球に露出を合わせ気味にして、主役たる航空機をあえてアンダーにする見せ方は、他では思い出せません。

 

プラモの箱絵って、実は「メカのかっこいい見せ方」のお手本であることが多いです。一見、リアルに見えても、描き手の主観・趣向・意思が、描写や筆致として表れているのがミソです。

 

エアフィックスはおそらく3DCGを用いているので(以前、P-51Dの箱絵でレンダリングのミスがあるのを見つけました‥‥)、手描きオンリーではなさそうですが、最終的にはしっかりと絵画的にまとめていて、かっこいいです。

 

エアフィックスのHe111P-2。まあ、確かに、被弾はしてるけど、絵としてドラマチックなシチュエーションで沸き立つものがあり、私のような人間がジャケ買いしたりする‥‥のです。

 

 



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