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After Effectsはこの20年間、私のメインツールであり、アニメの撮影はもちろんのこと、作画作業にも大いに活躍してきました。アニメだけでなく、実写作品、3DCG作品、CMなど、「映像」に関わるものはもちろん、パッケージやポスターなどの「版権物」にもAfter Effectsを活用してきました。

 

そんな中、「After Effectsで作画?」と、ほとんどの人は思うかも知れないですが、妙な色眼鏡や固定概念を捨てれば、After Effectsでも十分作画は可能です。

 

作画はもちろん手で描く、ドローソフトで描く、さらにAfter Effectsなどの2Dムービーを扱うソフトウェアでも描く、そして3D空間を扱うソフトウェアでも描く‥‥というのが、これからの「作画」だと思っています。

 

紙やドローソフトだけに閉じ込めずに、様々なソフトウェアを使って作画するのが、未来を生きる道と心得ています。

 

After Effectsはアニメ撮影のためだけに存在するわけではなし。‥‥アニメ制作現場だと、After Effectsって、「撮影」のツールの印象が強すぎる‥‥というか「撮影=After Effects」の認識に固まっていますが、After Effectsの設計自体、アニメの撮影用に作られているわけではありません。「2DCG」に関する広範な活用が可能です。

 

実際、私は今週来週で、After Effectsで2000枚規模の作画(&ペイント・撮影相当含む)をすることになりますし、今後も映像制作全般においては「いざとなればAfter Effectsで」という心強いツールとして活躍することでしょう。ハデな肉弾戦のアクションも4K8Kの繊細なモーションも、After Effectsを用いれば可能です。

 

After Effectsは「こと2D」に対して、基礎ツールが充実している分、2Dのことは大体何でもできてしまいます。After Effectsの機能をあらためてフラットに精査すれば、どんだけのことが可能になっちゃうんだ‥‥とわかるはずです。After Effectsを長年使ってきて、After Effectsの性質をよくご存知の人なら。

 

 

 

ただ、After Effectsで作画までやる‥‥というのが一般的でないのは承知していますし、今後の効率化のことも考えれば、After Effects万歳思想は危ういとも思っています。After Effectsで作画をするには、After Effectsの機能にかなり深く突っ込んだ知識と経験が必要なので、習熟には相応の時間が必要ですし、そもそも当人の適した素質が必要です。

(素質なんて話をしちゃうと、何にでも言えることですけどネ。)

 

なので、従来の作画方式、After Effectsを用いた作画方式、そしてさらにいくつかの作画方式を組み合わせた「総合作画技術」を推し進めるべく、体制を強化しようと計画しています。クリスタやProcreate、After Effectsに加えて、アレやコレやをさらに導入して、死角や弱点を克服する技術に育てていこうと思っています。

 

技術そのもののバリエーションだけでなく、技術習得の経緯においてもバリエーションを考慮すべし‥‥と考えます。1つのツールやメソッドに縛りつけるのではなく、「After EffectsよりXXのほうが得意だ」という人間がすくすくと成長できる幅広さが必要でしょう。

 

人は、何か1つのソフトを習熟すると、そのソフトに固執しがちになります。アニメ業界がまさに「紙と鉛筆」というハード&ソフトに固執してきたように。

 

私もAfter Effectsを使い続けているので、無意識に固執しがちになりますが、それじゃあ、アカンのです。

 

 

 

思うに、2DCGは、その負荷の軽さから、4K8Kに対して現在かなり有利な位置にいます。

 

3DCGは今でもレンダリングの重さに悩まされている話をよく聞きますし、「2Kだと重いからハーフ(1280〜1440)でやらせてくれ」と2Kドットバイドットを断念する状況を、2018年の今でも結構色々なところから聞き及びます。4Kなんてとんでもない‥‥との話はかなり耳にします。

 

2DCGも、そりゃあ4K8Kになれば、かなり重くなります。しかし、いくら何でも1フレーム1時間ということにはなりません。合理的かつ計画的な運用技術次第で、レンダリングをかなり軽くすることもできます。スタッフ全員が自己流‥‥というアマチュア制作のようなレベルから脱して、基礎制作技術を効率的なメソッド基盤で再編成すれば、「なぜ、同じ内容なのに、かたや20時間、かたや2時間なんだ?」というトホホな状態から脱出できるでしょう。

 

旧来の作業慣習に固執せず柔軟に機材を導入する、合理的で計画的な運用を命題とする‥‥といった方針を、それこそ企画当初から意識することで、アニメーション制作はまだまだ未来を切り拓いていけましょう。

 

実写(純粋な実写)に次に、4K時代、そして8K時代に対応できるのは、描いて動かせばゴールにたどり着く2DCGだと考えています。実際に4K60pなども制作してみた実感です。

 

その「描いて動かす」ことについて、昔からのハード&ソフトである「紙と鉛筆」からスッパリ頭を切り替えれば、私ら技術集団だけでなく、色々な人々が4K8Kへの有利なスタンスを実感できると思います。

 

昔にこだわっているからこそ、自分が馴染んだツールに固執し過ぎているからこそ、未来が見えてこない‥‥のです。

 

 

私にとってAfter Effectsが、いざとなれば何とでもなる問答無用の心強いツールであることに変わりはありません。とは言え、After Effectsに束縛されることなく、2020年代視野の映像制作においては、色々なツールと方法論を柔軟に積極的に取りいれていく所存です。

 

 


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