テレビ

実は正月早々、実家のテレビが壊れました。2008年だかに買ったらしいシャープのアクオスで、10年間お疲れ様でした。

 

まあ、ずいぶんとヘタっていましたから、壊れどきだったと思います。液晶にムラはあるわ、文字が崩れるわ(文字化けではなく、文字の画素がイカれる)、スピーカーの接触不良はあるわ、時々電源は入らなくなるわ‥‥で、いつ壊れてもおかしくない状態でした。

 

「映像制作に従事する息子の親が、買い替え時に何もわからずテキトーでイーカゲンな安テレビを買うのは忍びない」と、実家にそれなりのスペックの4KHDRテレビ買ってあげようと計画していました。近々に車検とか色々あるので、出費が落ち着いた頃合いの春頃で考えていましたが、正月に壊れるとは計算外。

 

有機ELは魅力ではありますが、なにぶん値段が高い。黒の締まりがバツグンで整然とした画を映し出す有機ELは魅力ですが、ちょっとまだ値段がこなれてないです。もう少し未来‥‥かな。

 

やはり、こなれた液晶の50インチあたりになろうかと思います。一般家庭のリビング用途なので視野角が広いのが良いのと、HDRといっても300nitsくらいはクリアしていたいので、まだ機種を選考中です。ぶっちゃけ、今はまだ全然、本気で調べてません。

 

ただ、メーカーのデモとかで色んな機種を見ているので(=まあ、デモなので、一番良い機種=フラッグシップモデルでしょうが)、HDRのなんたるかは目視で既に確認しております。作業場のモニタも、監督さんや演出さんがチェックするための4Kモニタ(私らのマスモニ)はRec.2020などの新世代の色域をカバーしていますし、年末のまさかのクラッシュで2.5Kモニタと入れ替えになった作業用4Kモニタも、廉価(といっても10万はします)ですが数億色(10bit)で、かつ色域も広いです(今日、入れ替えだったので、まだ詳細を把握しておりません)

 

実のところ私、HDRに関しては一番最後に知った「新技術」でした。4Kや60pなどの、ビデオ解像度やフレームレートばかりに気を取られて(アニメーター出身の悪い癖です)、HDRのスゴさをナメておりました。ごめんなさい。

 

実際、HDRは、一番判りやすい今までのテレビとの差‥‥だと思います。

 

ですので‥‥

 

HDR4K60p

 

‥‥くらいの順番のほうが、「驚く順番」に合ってます。

 

動きはさ‥‥、カメラを大きく振ったり、被写体が大振りに動かないと、60pの威力ってまるでわからんしネ。

 

画の密度もさ‥‥‥、絵自体にそもそも密度がなければ、4Kの威力は発揮できないしネ。

 

しかし、HDRは、色域がドカンと広がったので、暗闇でもない限り、すぐに認識できます。

 

しばらく、Rec.2020とかDCIとかを見た後で、Rec.709やsRGBとかを見ると、どんよりと鈍く暗く、よくまあ、この色域で長い間見てきたな‥‥と思います。

 

今までの、勝手知ったるRec.709(BT.709)は以下のような色域です。HDのブルーレイもBT.709です。

 

 

一方、Rec.2020は、以下の感じ。緑のレンジが飛躍的に広がっています。UHD BD〜ウルトラHDブルーレイは、このBT.2020です。

 

 

‥‥で、Rec.2020はいかにもドギついだろう‥‥という感想は多くて、私も未だに慣れず‥‥で、DCI-P3あたりが「慣れるのにちょうどいい」感じです。実際に色々な映像をこのDCI色域で映して見ても、「これならすぐに慣れそうだ」と思える色彩です。

 

 

ちなみに、iPad Pro(現行の2017)は、「Display P3」という色域らしく、あーまた色々出てきたぞ‥‥と面倒くさがる私ではありますが、実際のiPad Pro 2017を日頃使っている感じでは、適度に鮮やかな色調は特に嫌味もなく許容範囲です。Procreateの新規キャンバスで「P3かsRGBか」を選べますが、最近は(従来の原画の仕事ではないので)P3を常用しています。

 

 

 

正直なところ、まだRec.2020の運用は板につかず、旧来の色域の仕事がほとんどなのでRec.709で作業はしていますが、自主開発の映像クリップはどんどん新しい色域にチャレンジしていこうと思います。

 

色彩設計さんなども巻き込んで、未来の色づくりを試して見たいところではあります。色彩設計さんならではの新しい色域へのアプローチは必ずあると思いますし、そこは私ではどうしても思いつかないフィールドでもあります。

 

 

緑の色域は誰の目から見てもドカンと広がっていますが、緑につられて、青空の青も大きく範囲が広がっていますし、ピンク・紫も結構‥‥いや、かなり広くなっています。

 

実際、とあるフィルム作品のHDRデモを見た際、緑はもちろん、青空の色彩も随分と綺麗(=濁りが取れた印象)でした。ふと、その昔、撮出し部屋で見たセルと背景の「生で重ねた絵」を連想しました。‥‥まあ、実際はフィルムに撮影されていますから、正確な記憶ではないですが、Rec.709によって濁っていた色彩がHDRで蘇っているのは確かです。

 

そういった意味では、これから未来のHDRアニメ作品はもちろん、フィルム時代の旧作も、HDRで格段に蘇る可能性は高いです。少なくとも私は、旧35mmフィルム時代のアニメ劇場作品をUHD BDで買い直したいと思っています。

 

印刷物では出せない色なのはもちろん、今までのどんな高価なテレビでもRec709ゆえに不可能だった「領域外の色彩」が、新しい4KHDRのソリューションでは存分に発揮できます。

 

色域が広くなったからと言って、何でもかんでも色をケバくする必要はなく、「淡いけど、彩度の鮮やかな、明るい水彩風の色味」とか「いわさきちひろ風」の絵作りにも応用できるでしょう。‥‥まあ、私の好みですけど‥‥ね。

 

運用の手順は、これからの研究となりますネ。

 

 

あれ? テレビの話をしてたような。

 

まあ、こうしたHDRの世界が、ごく普通に、家庭のテレビで見れるようになって、ホームビデオに写る家族の情景や旅先の風景などもHDRの4K60pで楽しめる日が、そう遠くない未来にやってくるでしょう。

 

いいな、現代人は。

 



calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< October 2018 >>

selected entries

categories

archives

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM