ワンハムワンボリューム

人生の長い時間の中においては、あえてターゲットを絞り込んで行動する期間も必要‥‥だと思っております。ここ5〜6年は、時間を少しでもアニメーションの新しい技術に注ぎ込むべく、全くギターを弾かないように自制しておりましたし、旅行・観光の類いも、絶っておりました。

 

しかし、雪解けの時も、人生の流れの中では巡ってきます。ターゲットを絞り込んで一直線に専心した結果、未来の情景が見え始めたならば、少しアクセルを緩めて色んな方向に動きやすくする‥‥ことも必要なのは、さすがに50年近く生きていればわかります。

 

なので、適当にアニメの仕事以外のことも復活させよう‥‥と思っています。本気にならない程度の趣味で。

 

第1弾はギターいじり。原点復帰も兼ねて、1ハム1ボリュームのギターを作って(改造)おります。

 

1ハム1ボリュームとは、こういうギター

 

 

リアピックアップと音量ツマミだけのシンプルな構成です。近年はさっぱり見かけなくなりました。

 

私は、なんだかんだと工夫を凝らした電気配線のギターよりも、ピックアップの電気信号がほとんど直にジャックに出力されるシンプルなギターが好みだったのですが、そんなことも忘れていたこの30年‥‥でした。

 

配線はこんな感じです。

 

 

おそらく、これ以上シンプルな配線はないでしょうが、頭の中で整理するためにもオムニグラフで配線図をおこしておきました。オムニグラフで模式図を作るのは、何だかプラレールみたいで楽しいです。

 

ダンカンのハムバッカーは気をきかせてコイルごとの取り出しができるように4芯(アースを入れると五本のワイア)仕様ですが、赤白のワイアを結線して直列で繋いで、プラスマイナス(ホットとコールド)のシンプルな2極の構成です。

 

この図を作った後で、本家ダンカンのWebでわかりやすい配線図をみつけました。‥‥これがあれば十分でしたネ。

http://www.seymourduncan.com/wiring-diagrams?meta_params=view-all,humbuckers

https://docs.google.com/gview?embedded=true&url=http%3A%2F%2Fwww.seymourduncan.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2016%2F05%2F1H_1V.pdf

 

ちなみに、日本では極性を「プラス、マイナス、アース」と呼ぶことが多いですが、一般的な英文のマニュアルでは「ホット、コールド、グランド(グラウンド)」です。

 

改造と言っても、改造するギターがもともとハムバッカー用のザグリが入っているボディなので、ハンダ付けとネジ止めだけの簡単作業です。トリマーでザグリ加工をしたりとか、シリアル・パラレルの切り替え配線を考えるとか、難しい作業は無用です。

 

必要なパーツは、ピックアップとピックガード、ポットとノブ、そして配線材くらいなものです。今回、ピックアップはトレムバッカーをチョイスしました。

 

 

ピックアップの二強はダンカンとディマジオですが、そのうち、ディマジオを搭載したギターも作ってみようと思っています。私は昔、ダンカンより若干安価だったディマジオをよく使っていました。

 

* * * 

 

しかし、今この歳になって色々と考えてみると、

 

  • プレーヤーとエンジニアを兼ねる
  • 既製品で足りなければ、改造して自分の思い通りの道具に仕立てる
  • 常識や慣用や通例に束縛されない
  • 欲する表現に対して合理的であること

 

‥‥などは、実は私が少年時代に傾倒したエドワード・ヴァン・ヘイレン直系の思想なのだとしみじみ思います。その思想は姿を変えて、私の映像制作のスタンスにそのまんま受け継がれています。10代の頃に受ける影響って、スゴいですよネ。

 

「この道具だとできない」「今まではそうだったから」みたいに言う人々は結構いるわけですが、「だったらできるようにすればいいじゃん」「今から変えればいいじゃん」というあっけらかんとしたスタンスでやってのけてしまう痛快さは、まさにエドワード・ヴァン・ヘイレンのアクションそのものでした。「できないだろ」と言われるそばから、「え?できたよ」と実際にやってのけてしまうのも、実にかっこよかったものです。

 

ワンハム、ワンボリュームというシンプルなギターを今改めて見つめ直すと、色々と感慨深く思えてきます。ギターはあくまでも趣味ですが、そこから得られるインスピレーションは、決して映像と無縁ではないです。

 

アニメ!アニメ!映像!映像!‥‥と思いつめたって、煮詰まるばかりですもんネ。アニメのことしか知らない悪い意味でのアニメバカでは、視野が狭まりすぎて、やがていつか進退窮まる時がくるでしょう。

 

アニメに限定しない色々な物事を吸収しつつ、最終的にはアニメに帰結させるような、良い意味でのアニメバカでありたいと思います。

 

 


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