コラップストランスフォーム

After Effectsを使う場合、前回にもちょっと触れた「コラップストランスフォーム」を上手く使えるか否かが、初心者から中級者へと進むキーになると思います。

 

最初は言葉の印象から、何か小難しそうな機能に感じますけど、それは単に思い込み。

 

中身をそのまま保持するモードと思えば、使い方が解ってきます。

 

After Effectsにコラップストランスフォームの機能があって、本当に良かった‥‥とじみじみ思います。特に、すぐに寸法が大きくなりがちな4Kとかやっているとネ。

 

コラップストランスフォームは工夫とアイデア次第で、数多くの使い道があります。解像度の意図的な混在だけでなく、様々なコンポーネントとしても使えるし、ラスター画像にもベクター画像にも両方使えます。

 

私がなんだかんだと他のコンポジットソフトウェアに消極的なのは、

 

エクスプレッション・スクリプトによる制御

コラップストランスフォーム

 

‥‥という一見地味な機能を、他のソフトウェアが有しているか判断しにくいからです。

 

ハッキリ申しまして、上記2つは極めて重要です。

 

ノードを結線できる「見た目」なんて、ぶっちゃけ、どうでも良いのです。どんなにエレガントな見た目でも、結局、手作業で延々コピペする作業を繰り返したり、スマートに解像度を扱えないようでは、先祖返りも甚だしいです。

 

昔、Appleの「Motion」というソフトウェアをアニメ撮影に使えないか、とあるところから打診されて試したことがあるのですが、Motionはスクリプトに対応していなかったので、タイムシートのコマ打ちを全て手打ちでMotionの機能に置き換えて作業せねばならず、残念だけど使えなかった事例があります。

 

 

もし、紙と鉛筆の作画で、電動でも手動でも鉛筆削り器がなく、ナイフしかなかったらどうでしょうか。鉛筆を削り出すのに時間を取られて、確実に効率がダウンしますよネ。

 

ご安心ください。ナイフはナイフでも、ものすごい切れ味の鋭いナイフを用意しています。

 

‥‥と言われても、死んだ魚の眼にしかならんですよネ。つべこべ言わず、手動でコンパクトなのでも良いから、鉛筆削りを用意せい!‥‥と。

 

どんなにエレガントなインターフェイスでも、その作業内容が非効率で、機能の低いものなら、エレガントなUIなど虚しいばかりです。

 

 

After Effectsの中級段階に進むのなら、スクリプトとコラップストランスフォームの積極的な活用を実践しましょう。

 

 

 

鉛筆削りで思い出しましたが、KUMのオートマチック(といっても回すのは手動。「オート」の視点が違います。)は、鉛筆の作画を一切しなくなった今でも、現役で机の上に常備しています。鉛筆関連をたまに削る程度なら、これでキマリです。

 

 


ラスターをラスタライズしない

After Effectsの優れた点は色々ありますが、4Kの高解像度時代においては、「コラップストランスフォーム」が便利に活用できます。

 

2万ピクセルなんていうレイアウトも存在するのです。4Kが基本フレームサイズだとネ。

 

ガチで2万ピクセルのコンポを組んだら、作業にならないです。並撮で済むのならともかく、各種の映像効果を追加するわけですから。

 

かと言って、アップコンのボヤけた映像ではチープです。「超解像技術」なんていっても、生粋の高解像度の映像と比べれば、「アップコン感」はどうしてもでてしまいます。

 

ではどうするのか。コラップストランスフォームを用いて、4Kサイズコンポで「仮想大判」を組めば良いです。親子レイヤー機能、エクスプレッション、3Dレイヤー機能などもその際には役に立ちます。

 

説明すると長くなるので省きますが、要は、各レイヤーをラスタライズしないでコンポジットするわけです。

 

「ラスター画像」でも、当座のコンポジションの中ではスマートオブジェクトとして扱うようにすれば、画質の無意味な劣化を極小に抑えてコンポジットできます。

 

現在作業中の作品では、いくつもそうした「ラスター画像を再びラスタライズしない」方法で切り抜けるカットがあります。言い方を変えれば、1つのコンポジションの中に複数の解像度が混在している‥‥ともいえますネ。

 

こうしたテクニックって、After Effects以外では可能なんかな?

 

昔のAnimoはできましたよネ。Photoshopもスマートオブジェクトで可能ですね。‥‥他のソフトはどうでしょう。

 

 

 

‥‥ということもあって、After Effectsからは中々離れられない私です。

 

将来のバージョンでは、HDRにも対応してくれそうな雰囲気ですし、8bitで停滞している某ソフトよりは未来に期待はできます。

 

ソフトウェアはさ‥‥、数々の新機能で、未来の展望を刺激してくれるくらいがちょうど良いと思います。こんな機能があるのなら、自分たちの作品に積極的に活用しよう!‥‥と思えるような内容がふさわしいです。

 

業界の後追いばかりしているソフトウェアは‥‥未来が見えてこないなあ‥‥。

 

 

 


After Effectsの良いところ

After Effectsの良い点って、ひとことで言えます?

 

私は言えます。

 

アニメ専用ではないこと

 

私はAfter Effectsを1997年から使うことになりましたが、本当にラッキーでした。‥‥だって、当時の私では、ソフトウェアを自分で選ぶことなんてできませんでしたから、もし「コアレタス」のほうを使っていたら、運命が変わっていたかも知れません。

 

今やコアレタスは開発終了。一方、After Effectsはバージョン16にまで達しました。

 

After Effectsを使ったおかげで、アニメのコンポジットもできたし、アニメだけでけなく3DCGや実写のビジュアルエフェクトもできたし、ぬいぐるみのような可愛い絵柄からリアル系のキャラまで動かすこともできるし、版権のイラストもコンポジットできるし、前回、前々回のブログで書いた「アニメだけに縛られて発展性が限られる」ようなこともなく、色々な仕事をすることができました。

 

アニメ専用のソフトウェアってさ。「アニメの段取り」に縛られることが多くて、応用が利かないんですよネ。最初からタイムシート縛り、T光表現が押し付けられて、全く違うジャンルの映像技術とは無意識でも疎遠になっていきます。

 

 

 

After Effectsは「表計算ソフト」、アニメ専用のソフトは「会計ソフト」みたいな感じですかね。

 

会計ソフトに頼ってばかりいると、いつまでたっても関数を覚えないで、会計ソフトの入力欄に従った段取りに任せっきりです。表計算ソフトならば、自分で表と関数を作る知識と手間は必要ですが、ゆえに、会計にも使えるし、カットの自動集計にも使えるし、予算表にも使えます。

 

After Effectsを覚えれば、アニメだけでなく、実写の仕事もできます。3DCGのビジュアルエフェクトも可能です。自分の描いた絵を、「アニメ作画」「アニメ撮影」とは全く違うアイデアで動かすことも可能です。アニメ、実写、3DCGを混在させた商業アニメから自主制作アニメまで幅広く活用できます。

 

 

 

私がいくつも「アニメ専用ソフト」を使ってみたものの定着しなかったのは、「アニメの型を押し付けられる」ことに嫌気がさしたからです。

 

例えば、「アニメのT光」の型を押し付けられるのは猛烈にイヤでした。なんでわざわざ撮影台の真似事をするんだろう、せっかく新しい機材を導入したのに‥‥と、かなり初期の頃から「視野が狭い」と感じていました。

 

After Effectsならマスクを元にして変幻自在なエフェクトを作れますが、表現を「T光」に限定されたらアイデアの広がりは模倣でストップしてしまいます。

 

私が今まで生き延びられたのは、色々な映像効果をAfter Effectsを元にして表現できたからです。決して、フィルム撮影台の光学の模倣ができたからではありません。

 

 

 

アニメの作画にしても、フィルム撮影台方式の基礎技術をず〜〜〜〜〜っと引き摺っているから、いつまでたっても「次のフェイズ」に進むことができないのです。タイムシートに表記できることなど、After Effectsの可能な技術の1/10にも満たないですヨ。

 

はいりくちは、アニメの「撮影」のソフトとしてのAfter Effectsでも良いです。しかし、そこから色々発展させていけば、当初の思惑とは大きく異なる、広大な「映像表現のフィールド」を得ることができます。

 

作画の人間が、「アニメ撮影ソフト」としてAfter Effectsを使い始めて、After Effectsの他の可能性に気づいて、After Effectsをはじめとしたコンポジット技術ありきで、前段階の作画の方法を変革することもできましょう。‥‥って、それは私が歩んできた道でもありますけどネ。

 

 

 

After Effectsの良い点は、紛れもなく、

 

アニメ専用設計ではなく、映像全般に使えること

 

‥‥それに尽きます。

 

アニメの「従来撮影互換品」と考えると、After EffectsのCCは割高かも知れません。しかし、アニメを再発明するための手段の1つとして考えれば、決して高額過ぎるものでもないですヨ。

 

 

 

 


After Effectsの手前と奥

After Effectsは古い設計だ‥‥とか言われますが、After Effectsを使っててしみじみ「使いやすなあ」と惚れ惚れすることも多いです。

 

例えば、絵の中の、手前と奥。

 

レイヤーの見かけ上の「奥と手前」を、タイムラインの上下関係でも、Z軸の値の大小でも、そして、それらを混在させることが可能なのは、アニメのコンポジットには有利で機転が効きます。

 

 

レイヤーの3Dスイッチが入っていない場合は、レイヤーの上下関係で、奥と手前が決まります。

 

レイヤーの3Dスイッチがオンの場合は、レイヤーの上下関係よりもZ軸の位置が優先されます。

 

レイヤーの3Dスイッチがオンの場合で、Z軸の値が同一の場合は、レイヤーの上下関係が奥と手前に反映されます。

 

3Dスイッチがオフのレイヤーは、Z軸に従わずに、他のレイヤーのZ軸を無視して、レイヤーの上下関係にて、奥と手前の位置関係を強制配置できます。

 

 

アニメは、脳内で立体を意識はしていますが、縛られてはいません。絵に「真実味」をもたせるために、暗黙の立体は常に意識しながら作業しますが、「ここぞ!」という時は、立体や現実を超越した映像表現が可能です。人が絵を描いて作るアニメの醍醐味と言えましょう。

 

そして、レイヤーの上下関係とZ軸を縦横無尽に混在させることが可能なAfter Effectsは、まさにアニメの表現主義にうってつけ。

 

完全にXYZ軸に支配されちゃうと、融通が利かないですよネ。

 

立体の理屈を証明するために映像作品を作るわけじゃないですから、たとえ破天荒でも、「時には立体を尊重し、時には立体を無視する」スタンスは、アニメの素晴らしいアドバンテージと考えています。

 

他のコンポジットソフトウェアにココロが動かないのは、After Effectsの、まあ‥‥成り行きとも言える現在の仕様が、アニメの「空想空間」に適しているからです。

 

いくらノードで連結できて見た目がスマートでも、やりたい表現を手加減してボルテージダウンさせるのは「嫌なこった」です。結局、ソフトウェアは道具ですから、使う人と道具との二人三脚なのです。

 

 

都合の良い時にはZ軸を活用し、都合が悪い時はレイヤーの並び順でツジツマを合わせる。

 

After Effectsのそんな「C調」なところも、気に入っているのです。

 

 


AE雑感

最近、ツイッターでUnmult(After Effectsのプラグイン)の話題を見かけたのですが、私はUnmultを日頃使っていないので、Unmultって何するプラグインだったっけ?‥‥というくらい、疎いです。Unmultはたまに3DCGスタッフさんから受け取るAEPで適用されていることがあり、互換性を保つためにだけインストールしてあります。「とりあえずインストールしてある」というだけです。

 

Unmultを追加でインストールして、WinやMacのバージョンがどうだとか、CS6やCCがどうだとかで、ワイワイ騒ぐくらいなら、最初からAfter EffectsにインストールされているKeylightで十分事足りると思うんですが、どうしてもUnmultじゃないとダメな理由があるんでしょうかネ。

 

黒バックを抜く程度の処理なら、Keylightで簡単にできますけどネ。しかも、細かく追い込もうと思えば、各種パラメータを操作できますし、逆に簡単に済ませたいのなら、「Unmlut風」というffxを作って保存しておけば良いですし。

 

アニメの制作現場には「キーイング」という概念がほぼゼロ(=素材を作ると同時にマスクが出来る)なので、Keylightを使う機会もないとは思いますが、After Effectsはアニメの撮影だけのソフトウェアではなく、むしろ実写方面に強いソフトウェアですから、色々と便利な機能が実装されており、黒抜き程度なら追加プラグインなどわざわざインストールしなくても色々な処理アプローチが可能です。

 

もちろん黒のグラデーションに沿ってマスクを抜けますヨ。フリンジの扱いも各種パラメータが用意されていますから、素材に適した抜き方が可能です。アニメや3DCGの素材のような、バック(合成マット色)がゆらぎ・ムラのない単一色の「超理想的な状態」なら、実写に比べて遥かに処理しやすいです。

 

 

 

 


最近のAEのアニメーション圧縮

偶然気がついたのですが、最近のAfter Effects(=CC2018など)の「アニメーション圧縮」は、トーンジャンプが発生しないようにランダムに値を拡散させているので、たとえベタ1色でも非圧縮と同じくらいの大きな容量になるようです。

 

試しに、グレー50%のベタを1秒間、24fpsで出力してみます。こんな感じです。

 

*スクリーンショットはProRes4444のベタ1色のQTです。

 

 

何Kとも書いてないのが2Kサイズ、4Kは4Kサイズで、ProRes4444とアニメーション圧縮の猛烈な差が表れています。4Kサイズにおいては、アニメーション圧縮はまさに圧縮効率が悪過ぎて過去の遺物レベルですネ。

 

アニメーション圧縮って本来、ベタ面だったらものすごく軽量だったはず(たしかランレングス系の圧縮だったような記憶が‥‥)です。4Kの寸法とて、ベタ面一色ならば、数メガで済むはずですが、そうはなっていません。

 

最近のAfter Effectsから書き出されるアニメーション圧縮は前述の通りで、圧縮がほとんど効かない絵の状態に変えて出力されるので、ものすごい大きさになるのです。

 

昔のAfter Effectsのアニメーション圧縮はベタはちゃんとベタで出力されていたので、数百キロ〜数メガバイトくらいにはなったかも知れませんが、今は「苦情があるせいかどうか」はわかりませんが、トーンジャンプ対策みたいなことを自動で追加処理しているので、ほとんど圧縮の効かない巨大なファイルの筆頭に変わっています。

 

では、「故意にトーンジャンプを発生させる」ような絵で、レンダリングしてみます。

 

まず、After Effects CC2018から出力したアニメーション圧縮です。

 

 

綺麗にトーンジャンプが抑制されていますネ。正直、驚きました。8bitなのに何故?‥‥と。

*でも、よく見ると、若干ジャンプしてます。このような微妙でイジワルなグラデには、拡散処理が効果が弱いのでしょうネ。

 

でも、先述の通り、「トーンジャンプ対策」の細工をAfter Effectsの内部で処理(かコーデック管轄かは不明ですが)しているので、当たり前といえば、当たり前です。

 

では、非圧縮のオリジナルと見分けがつかないと言われる、10bitの高画質を誇るProRes4444で出力してみましょう。

 

 

はい。トーンジャンプ。楕円のシマシマが見えますネ。別ウィンドウで拡大して見ると、トーンジャンプの様子がよく見えます。

 

これも当たり前といえば当たり前で、After Effectsの16bit演算プレビューですでにトーンジャンプがありありと発生していたので、ジャンプするのは当然の結果です。

 

むしろ、アニメーション圧縮の出力で消えていたことのほうが異常‥‥というか「何らかの処理が、After Effects内部の後処理で加えられていた」証拠なのです。

 

では、同じ細工をAfter Effectsの「表面上」でおこなった上で、ProRes4444でも出力してみましょう。知らない所=After Effectsの内部で勝手に加えられる処理ではなく、ユーザ(=私)が自分の目とマウスとキーボードで処理したものです。

 

 

はい。消えました。

 

アニメーション圧縮の「ナゾのディザ処理」ではなく、ユーザによる確実・明確な処理なので、自由自在にコントロールもできます。

 

After Effectsアニメーション圧縮の内部処理ではちょっと危なかしい場合でも、パターンや強さを工夫して対応できます。そして、容量もこの通り、アニメーション圧縮よりも格段に小さくなっています。

 

 

 

ProRes4444は、他の圧縮系コーデックと同様、圧縮しやすい絵・映像の場合は、かなり小さくなりますし、1ピクセルずつ値の異なる場合でも、上図の通り、コンパクトに収まります。

 

まあ、これから先の4Kがあたりまえの未来において、8bitのアニメーション圧縮で作り続けることはないでしょうが、現時点でグレインを自由にコントロールできる技術が確立できていない場合は、下手にProRes4444を使うよりも、むしろアニメーション圧縮の方が好結果を得られる‥‥というのが、最近のAfter Effectsみたいですネ。

 

 

しかし、結局は、基礎技術が大事だと言うことに尽きます。

 

「After Effectsでアニメーション圧縮を出力するとバンドが消えるらしい」とか、珍妙な暗記を繰り返すことが基礎技術ではないです。なぜトーンジャンプが発生するのか、そもそも画像・映像のデータ構造とはいかなるものか、そのあたりを掘り下げて学ぶことが基礎の確立といえます。

 

レシピを暗記するだけじゃ、やがて限界はきます。原理を学ばないとネ。

 

 


AE CC2019(初回リリース)は結構ポンコツ

AE2019を使い始めて、色々と不具合が出ています。致命的な部分なので、相当マズいです。

 

まず、ProRes4444のアルファ付きQTの不具合

 

After Effectsプロジェクト自体には、ちゃんとアルファ付きで読み込まれているようですが(プロジェクトウィンドウでフッテージを選択して情報を見ると、アルファ付きであることは認識されている)、コンポジションに配置するとアルファが反映されず、マット色の背景(合成チャンネルの場合)まで表示されて、透明になりません

 

この不具合はアドビでも認識しているようなので、アップデートはそのうちあるとは思います。

 

なので、「そのうちアップデートがある」までは全く使えなくなりました。私らの制作グループはProRes4444のアルファ付きも普通に運用しているので、大打撃‥‥というか、CC2019のProRes不具合が治るまでは、2018へ撤退です。

 

‥‥で、その撤退の際に、「以前のバージョンで書き出す」保存方式で、cc2018=15.xに戻して使うためにAEPを保存すると‥‥

 

CC2019から保存したCC2018形式のAEPが、CC2018でクラッシュ! ‥‥After Effectsもろとも強制終了します。

 

何のためのCC2018形式のAEP保存なのヨ。After Effects CC2018(15.x)で開けなかったら意味ないじゃん。

 

2019から2018に撤退しようにも、撤退できません。

 

‥‥なんか、他の方法を考えます。こういうピンチは、コンピュータと付き合ってると慣れてるのでな。

 

 

お粗末だぞ。2019。

 

「Adobe Max」とか浮かれてる場合じゃないです。基本的な読み書き、ファイルのセーブとオープンが、まともに動かないなんて、近年稀に見る不具合です。

 

ProResの不具合に関してはフィードバックして、英文でお返事もきました。「問題は認識している」とのことです。15.x形式ファイルのクラッシュについては‥‥なんだかもう、説明欄で状況説明するのも面倒になってきました。

 

はやく治してネ。アドビさん。

 


AE2019

After Effectsの2019を使い始めて、エクスプレッションで、Date()が通ることを確認して、このブログでも紹介しました。

 

んが。

 

2018でのプロジェクト、つまりAfter Effects 2018以前で作ったAEPファイルを、そのまま2019でオープンし、そこにテキストレイヤーを追加して「new Date()」をエクスプレッションに書いても「エラー」になってしまいます。

 

 

*AE2018でプロジェクトを作って保存。

 

*AE2019で、2018のプロジェクトを開くと、いつものように、お知らせダイアログが開く。ここまでは良し。

 

*変換済みの未保存状態になる。これも良し。

 

 

*新規テキストレイヤーを作り、2019から使えるようになった「Date」を使ってみると‥‥

 

*ミスタイプがあるわけでもないのに、エラーになります。つまり「Date」そのものがエラーの原因になっています。2019から「Date」は使えるようになって正常動作も確認済みですが、何か、2018との受け継ぎの問題がウラにありそうです。

 

 

どうやら、2018以前のプロジェクトは何かをウラで抱えているのか、そのまま2019で開くとエクスプレッションの機能拡張した部分でエラーが出るようです。

 

2019でゼロから作ると大丈夫です。

 

 

*2019でゼロから作れば、「Date」は期待通りに動作する。

 

 

なので、テスト。

 

2019でプロジェクトを新規に作り、そこに2018のプロジェクトをドロップして読み込めば、テキストレイヤーのエクスプレッションで「Date()」が使えるんじゃなかろうか。

 

要は、2018以前のAEPを直に開くのではなく、2019プロジェクトに読み込んで間接的に開くわけです。

 

*AE2019の新規プロジェクトに、AE2018で作ったAEPをドロップ。

 

*「Date」のエクスプレッションを書き込んでみると、エラーが出ずにちゃんと通った。

 

 

 

ハイ、解決。動作しました。

 

ちょうど今日、AEPのテンプレートを2019に更新する作業をしていて、たまたま、2018から受け継いだAEP上でDate()がうまく使えないことに気がつきました。

 

コンピュータの仕事って、こんなことが度々発生しますが、気にせずサクサク解決していきましょう。ちょっとコンピュータが期待通りに動かないからってココロが折れてたら、コンピュータとは付き合っていけませんもんネ。

 

 

ちなみに、After Effectsに実装されている、ProRes。‥‥ややこしいですが、ライブラリのQuickTimeの中のコンポーネントではない、After EffectsのProRes Codecについてですが‥‥

 

2019でも残念ながら4444 XQは使えませんでした。

 

After Effectsからは12bitは出せないのかね? それとも、Appleにイジワルされて提供されていないのだろうか。

 

HDRでPQで1000nitsを扱う時代において、12bitはベースラインです。10bitの4444でも役不足なのです。

 

8bitはもはや使い物になりません。トーンジャンプの嵐になります。

 

はよ、After Effectsからも4444 XQを出せるようにしてください。‥‥何が原因で出せないかはわからないので、どこに向けたら良いかもわからない、漠とした希望ですが‥‥。

 

 


AE=ハンドメイドツール

After Effectsはその名から「アフターでエフェクト」のソフト、後処理ソフトみたいに思われがちです。まあ、実際、開発当初はそんな感じだったんだと思います。

 

しかしそんなAfter Effectsも最新版のバージョンは「15.1.1」。私が使い始めたのは「3.1」。‥‥随分とバージョンを重ねたものですが、そのバージョン更新の間に、アフターでエフェクトを追加する目的には収まりきらない機能を獲得しました。

 

エフェクトをゼロから作るソフト=何かのアフターではなく、作り出すソフト。‥‥もっと言えば、エフェクトに限らず、「動く何か」を作るソフトへと姿を変えてきました。

 

「アフターのエフェクトのはず」が、どんどん「エフェクトを処理する前の、素材作りまで可能になった」ソフトに変わってきたわけです。After Effectsを「After Effects」と呼ぶのは、意味不明になりつつあります。

 

私がNukeなどの後発のソフトウェアに中々興味がもてないのは、「ゼロからアニメを作れる」か否かで立ち止まってしまうからです。私が今、日々手元において使いこなしたいのは、前工程で用意された素材ありきで機能するソフトウェアではなく、ゼロからアニメを作れる「アニメーションのツールボックス」、ゼロから映像を作れる「映像作りの道具箱」なのです。

 

たとえば、下図は、After Effectsの平面レイヤーで作ったキャラクター(と空の背景)です。前工程から受け継いだ素材は全く無しで、ガチでAfter Effectsだけで作っています。他のソフトで描いたり作ったりした素材は一切使用せず、After Effectsの内部の平面レイヤーとシェイプレイヤーだけで構成しています。

 

 

*4〜5年前にテスト目的で描いた「After Effectsのベクター系ツールで描くキャラ」をもとに、キャラを全面的に描き直した2018年バージョンの「ベクターガール」です。2D描画スタイルの研究材料です。

*ちなみに、この絵の描線は基本「1ピクセル」設定です。4800pxのキャンバスに1ピクセルなので、相当細いはず‥‥ですが、アンチエイリアスで太って見えるんでしょうネ。

*上図のサイズだとわかりにくいですが、別ウィンドウで画像だけ開いて等倍で表示すると、描線が全く無機質なのがわかります。まあ、線に後付けで鉛筆風のゆらぎやムラやノイズを加味することも可能ですが、せっかくのスッとしたテイストですから、無機質なパス線が活きるキャラデザインと演出法=作る人間側の逆転の発想に重きをおきたい‥‥と思います。なんでもかんでも鉛筆時代に執着するのではなく、です。

 

 

After Effectsだけで作っているので、容量は以下のように軽いですし、外部のフッテージ(素材)なしに、このファイルだけで全てが完結します。

 

*ベクター描画のレイヤーだけで5.6MB‥‥なのは、考えようによっては重いとも言えますが。

 

 

オリジナルは4800pxの16:9で、ダウンコンして3840pxの規格サイズに合わせています。淡白な表現にしていますが、もっと濃い表現にしたければ、いくらでも。

 

「After Effectsの平面レイヤー・シェイプレイヤーだけで作るとどんな感じになるか」のテストなので、このテイストで何か映像を作ろうとは今は考えていません。わざと無機質な描線(=単なるパスの輪郭線の1本線だから)で作っていますが、私はやっぱり、描き手の筆致が表れる描線が好きなので、当面は「パスでキャラを描く」のはテスト目的です。

 

でもまあ、その気になれば、After Effectsだけでこのくらいの絵はすぐに描けるのです。After Effectsにはその能力が十分に備わっています。‥‥まあ、「その気になる方法」「その能力」が広く認知されていないだけで、After Effectsにはもう10年くらい前からこのくらいのポテンシャルは実装されています。もちろん、この絵を動かすことも可能です。全てのシェイプがキーフレームで操作可能ですし、Birth&Deathの手法(現われて消える)を使えば、Z軸回転の動きも可能になります。

 

 

ただ、ちまたで言われるように、たしかに‥‥After Effectsの設計は色々と古いです。HDRの対応なんて立ち遅れもいいとこ‥‥です。

 

ビジュアルエフェクト観点で言えば、たしかに、After Effectsは古さを感じるでしょうし、もっと新しいソフトも使ってみたいと思うでしょう。私もビジュアルエフェクトやアニメ旧来の撮影で言えば、After Effectsの限界をありありと感じます。いつまで古い仕様のままなんだ‥‥と。

 

でも、私らの技術グループは、After Effectsを本番のコンポジットだけで使う‥‥なんて狭い使い方はしません。After EffectsはそれこそVコンテからカラースクリプト、キャラクターアニメーション、エフェクトアニメーション、ビジュアルエフェクトなど、様々な制作工程の要所で活用できるソフトウェアです。私らのフローでは監督・演出や作画においては随分前からAfter Effectsによる作業を組み込んで活用していますし、もしかしたら未来的には色彩設計も美術も、After Effectsを(補助的にでも)使うこともありえます。

 

逆に、後発のソフトウェアがどんなにいまどきのUIだろうと、HDRに対応していようと、ハンドメイドで自分の思うようにゼロから映像素材を作れなければ、少なくとも私にとっては魅力の少ないソフトウェアです。

 

After EffectsがRec.709しか書き出せない旧態依然とした仕様でも、ゼロから色々な映像を作れる底力は魅力なんですよネ。HDRへの対応は、他のソフトウェアとの組み合わせでなんとかなりそうですし。

 

 

After Effectsはツールボックスとしか言い表しようがないです。決して、「After Effects」ではないス。

 

でもさあ‥‥、開発のアドビさんには、もうちょっと未来の映像フォーマットや映像技術を意識してもらって、After Effectsに「今日的」な機能を実装して欲しいんですよネ。

 

HDR観点で見ただけでも、旧式化は否めないですもんネ。最近、また、ProRes4444 XQが呼び出せなくなったし。

 

After Effectsはツールボックスとして非常に柔軟性の高いソフトウェアですが、すぐそこの未来の4KHDR、そして60pなどへの対応能力は残念ながら低いと言わざる得ません。

 

 

一方、Blackmagic社のDaVinci Resolveは、今後、期待大です。バージョン15の機能追加はワクワクしますネ。After Effectsの代わりにはなりませんが、アニメーション(=絵を動かす)工程とは別のエリアで、色々なジャンルにまたがって活用できる予感がヒシヒシと伝わってきます。

 

ぶっちゃけた話、Blackmagicは弱者の味方です。だって、他の放送プロ機器・映像プロ機器に比べて格安でしょ。

 

もっと言えば、アニメ制作会社は、せめてBlackmagic社の製品くらいの価格帯に慣れる意識は、今後必要です。なんだかんだ言いながらも最終的には「デジタル」で飯を喰うのが2010〜2020年代のアニメ会社なのですから、安マシンと安PCモニタで「安くアニメが作れるようになった」なんてアマチュアみたいなことを言い続ける意識は2020年代には淘汰されるべき‥‥とも思います。

 

「デジタルデータ」の納品でお金を稼いでいるのに、「デジタル機器」にできるだけお金を使いたくない‥‥って、ある種、背信行為とすら思えます。工業の世界では「性能の偽装」って社会問題にまで発展する行為ですが、アニメ業界の「HD」って‥‥、まあ、いいか、ソレは。

 

まあ、とにかく、ちゃんと、必要最低限のスペックの機材は揃えたい‥‥ですよネ。

 

 

話を戻して、After Effects。

 

After Effectsの今後の要望は、とにかく、4KやHDRのすぐ先の未来をもっと意識して欲しい‥‥ということです。今すぐに実装すべきは、Rec.2020やP3などの色域を扱える機能拡張です。After Effectsの古い仕様に合わせて、周りのソフトウェアや機器がフォローしまくっている‥‥というのは、明らかに「お荷物状態」なんですよね。

 

実は、After Effectsの有用性と未来性を一番わかっていないのは、開発元‥‥だったりしてね‥‥。‥‥そうじゃないことを祈るばかりです。

 

 

 

 


TC&0フレ

アニメ業界ではフィルム時代のタイムシートの影響か、コマ数表示(=フレーム数表示)で作業することが多いようで、受け取ったAEPはもれなくプロジェクト設定の「時間の表示形式」が「フレーム」に設定されています。

 

 

タイムシートとにらめっこして時間軸の現在位置を合わせる場合は、「フレーム」表示でいいのですが、それだとグローバルな「時間の感覚」が把握しにくいので、必ず、以下のように設定を変えます。私は、After Effectsを扱う時は、必ずタイムコード表示に設定し直して作業します。

 

 

「でもさ、コマ数に慣れていれば、すぐに秒数に脳内変換できるじゃん?」と思う人は多いでしょう。

 

しかしそれは、あくまで「24コマの世界でしか仕事をしない旧来のアニメ業界の感覚」だけの話であって、1秒間が30、48、60、96、120...と分解能が変化した際には全く通用しません。

 

私も24コマの仕事が圧倒的に多いので、72は3秒、144は6秒...とすぐに思い浮かびますが、何でもかんでも24コマで思考していると、直感的な時間の感覚が24コマに固定されます。それは色々な映像制作、そして60や120fpsの時代に、いらぬハンデとなります。

 

なので、私ら技術グループは、1秒は1.0、3秒は3.0‥‥というような小数点で捉える習慣をベースにしています。24コマでいうところの「3+12」は3.5‥‥というあんばいです。

 

 

実際のところ、24コマ縛りで1スタートのフレームでの数え方は、アニメ業界独特です。他の映像ジャンルや映像処理工程に踏み込んだ途端、「話が通らなくなり」ます。

 

私は20年前くらいに、タイムシートからタイムコードへと習慣を変える際に、とても違和感を感じてひっかかった経験があります。しかし、独特なのはアニメ業界のほうで、映像制作のスタンダードは今やコマ数でもなくフィートでもなく、タイムコードが主流と言って過言ではありません。もはや、ほとんどの映像制作が、最終媒体をデジタルデータに占領されておりますから、フィルム時代のコマ数やフィートではなく、タイムコードで時間の感覚を身につけるほうが現実的です。

 

 

‥‥で、最近、AEPファイルの受け取りで(=本当はAEPの受け取りはしたくないんですけど)、この「フレーム数、1スタート」でハマったことがありました。

 

まずは、これを見てください。

 

 

アニメ業界ではよくある「フレーム表示」です。

 

このようにフレーム表示にすれば、タイムシートと合わせやすいですよネ。フレーム数表示が1スタートなので、タイムシートと同じコマ数になります。

 

しかし私は、こういう「漠としたフレーム数表示」がイヤで、目で見てすぐに秒数が知りたいので、表示を「タイムコード」に直します。

 

すると‥‥

 

 

拡大しますと‥‥

 

 

‥‥極めて見辛いです。秒数が進んでいく様子が、直ぐに判読できません。

 

「01,05,09,13,17,21」と進んで「01」に戻りますし、そもそも、秒数区切りの表示が消えています。

 

どうなっているのでしょうか、このタイムコードの表示は。

 

原因は、コレです。

 

 

開始タイムコードが「:01」になっています。表示されるフレーム数を1スタートにしたいがために、コンポジション設定上で1スタートに設定すると、タイムコードも1スタートになり、かなり妙なことになります。

 

このコンポジション設定での1スタートが原因で、タイムラインでのタイムコードの表示から秒数が消えていたのです。

 

加えて、書き出したムービーファイルのタイムコードメタデータは、なんとも気持ち悪い「00:00:00:01」スタートになります。タイムコードはゼロスタートが基本ですから、もし受け取る側のソフトウェアがムービーファイルのタイムコードを反映する設定になっていると、タイムコードが中途半端な「00:00:00:01」スタートに設定されます。

 

‥‥なので、0スタートに設定し直せば、以下のように、いつもの表示に戻ります。

 

 

 

「いやでもさ‥‥、フレーム数じゃないと、見辛いんだよ」という場合は、プロジェクト設定で設定すれば1スタートに表示されます。コンポジションの設定は、書き出されるムービーファイルのタイムコードに関連するので、コンポジション設定ではなく、プロジェクトの「時間表示の設定」で解決するのが、トラブルを未然に防ぐ方法です。

 

以下のように。

 

 

「フレーム数」を「1から開始」にすれば、わざわざコンポジションの開始フレームを1にしなくても、表示上は1スタートになります。

 

 

でもまあ、未来のことを考えると、24コマ感覚ではなく、小数点感覚とタイムコード感覚に慣れた方が良いと思うんですよネ。1秒を1.0と捉える感覚は絶対的ですから。

 

とは言え、です。「自分の体内感覚の話よりも何よりも、何秒何コマかを、知りたいんだよ」というのはごもっともです。タイムシートの打ち込みにはどうしてもフレーム数・コマ数は目で確認したいですもんネ。私だって、頭ですぐに小数点から当該フレームレートのコマ数へ正確無比に暗算できるわけではないです。

 

そんな時はエクスプレッション。テキストレイヤーで多機能なフレーム数表示のレイヤーを作りましょう。タイムラインの表示をフレーム数にするよりも遥かに目視が容易です。

 

 

「162コマ目、2枚目のシートの18コマ目、6秒18コマ目、2枚目のシートの0秒18コマ目」を自動表記するエクスプレッションです。

 

After Effectsでフレーム数表示にしても、何秒シートの何枚目か?‥‥までは表示してくれない「中途半端な表示」にしかならないですから、いっそのこと、フレーム数・コマ数の目視確認はテキストレイヤーのほうが良いと思うんですよ。

 

変数の値を書き換えれば、3秒シートにも対応できますしネ。

 

ガイドレイヤーにしておけば、間違って表示したままレンダリングすることもないです。

 

ちなみに、エクスプレッションのコードはこんな感じ。少々散らかっててスミマセン。

 

var tsDuration=6;//何秒シートかの設定


var fps=1/thisComp.frameDuration;
var frCount=timeToFrames(time, fps, true);
var tsCount=Math.ceil((frCount+1)/(fps*tsDuration));
var sec=Math.floor(time);
var kt=Math.pow(10,(String(Math.floor(thisComp.duration))).length);

 

var frCountStr=String(frCount+10001).slice(1);
var frCountStrTS=String(frCount%(fps*tsDuration)+10001).slice(1);
var frCountStrMod=String(frCount%fps+101).slice(1);
var currTsCount=String(tsCount+100).slice(1);

 

frCountStr+" | "+currTsCount+":"+frCountStrTS+" ;;; ("+String(sec+kt).slice(1)+"+"+frCountStrMod+") | "+currTsCount+":("+String(sec%tsDuration+kt).slice(1)+"+"+frCountStrMod+")";

 

大したことはやってません。timeとframeDurationをコネくりまわせばできることで構成しています。

 

途中で「Math.pow(10,(String(Math.floor(thisComp.duration))).length);」のような妙なことをしているのは、尺の長さに合わせて、ゼロの数を合わせたいからです。1〜9秒なら「1〜9」、10〜99秒なら「01〜99」、100〜999秒なら「001〜999」‥‥とゼロを揃えないと、文字列の長さが現在時間で変わってしまい、表記がピコピコ動いちゃうのがイヤなのです。他の箇所で101や10001を足すのもそういう理由です。0=スタートフレームに10001を足して先頭の1の文字を削れば「0001」になりますもんネ。

 

数字の1は、文字の"0001"ではないので、まず1に10000を足して10001にしたのち、10001を"10001"に変換して先頭の1文字を削れば"0001"になる‥‥というわけです。昔から、この方法で、ゼロの数を合わせています。揃えたい桁数で10をべき算すれば、この方法で容易に4ケタでも5ケタでもゼロを揃えられます。

 

ちなみに、「秒数なんて99秒、2桁あれば、十分でしょ」‥‥と思う人は居るかもしれませんが、甘い‥‥甘いです。過去に、100秒超えのカットは、数カットではありますが経験しました。カット数の尺=秒数は2桁で必ず足りる‥‥とは限りません。

 

あと、いちいち「String()」しなくても、JavaScriptはNumberからStringへの暗黙の型変換をしてくれますが、暗黙のうちに何がうまくできて何がうまくできないのかが信用できないので、大した手間でもなし、ちゃんと型を明示的に変えています。

 

なので、例えば6秒シートで12秒以上のカットならば‥‥

 

 

‥‥のような具合に、自動で表記されます。「294コマ目、3枚目のシートの6コマ目、12秒6コマ目、3枚目のシートの0秒6コマ目」です。秒数が2桁になったので、「0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12...」ではなく、「00,01,02,03,04,05,06,07,08,09,10,11,12...」のようにゼロで桁数を揃える表記に自動で変化します。

 

 

‥‥とまあ、After Effectsをわざわざフレーム数表示に変えなくても、映像制作標準のタイムコードのままで、こうしたエクスプレッションを用意してひな形AEPに組み込んでおけば、いつでもフレーム数とタイムシートの「(秒+コマ)」を目視確認できます。フレーム数ではなく、タイムコードベースで運用すれば、様々な映像ソフトウェアの標準規格に合わせられます。

 

作業用のキャラ表示を簡単な数行のスクリプト文で、しかも自分の思うままの書式で、極めて短時間に自作できるのは、After Effectsの強みとも言えましょう。未来の60fps時代には、24コマ表記と60fps表記を列記して、60fpsコンポジション上において旧来の24コマだと何コマ目にあたるか?‥‥みたいな表示も簡単にできちゃいます。

 

私は昔からタイムコード&0フレームスタート派ですが、アニメ以外の様々なジャンルの映像制作、新しい映像フォーマットのアニメ制作の際に、非常に役立っています。

 

2018年現在の映像制作における「公用語」はタイムコードと0フレームスタートでしょうから、アニメ制作者と言えども、未来の映像技術を活用しようと思うのなら、「タイムシートのコマ数」という感覚だけに頼るのは、そろそろ卒業したほうが良い‥‥と、少なくとも私は感じます。

 

 

 



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