芯から金属

Apple Pencilの芯を、あまり交換しないままにすると‥‥

 

 

‥‥のような感じになります。合成樹脂の先端が消耗し過ぎて、金属の円柱のようなものが露出しております。

 

休憩の後、作業を再開しようとして、気がつきました。いつから、めくれていたんだろ?

 

iPad Proの表面に貼ってある保護フィルムは無傷でした。‥‥なので、もちろん、本体のガラスも無傷。

 

多少は金属が触れようと、簡単には保護フィルムは削れないんでしょうかね。ともあれ、すぐに気づいてよかったです。

 

 

仕事で四六時中使っていると、芯の寿命は1ヶ月くらいなこともあります。書き味向上のシートを貼ってあるので、摩擦が多くて、消耗もはやいのかも知れません。

 

しかし、そうしたコストも作業環境全般の運用プランにあらかじめ組み込めば、特に問題はないです。

 

問題は、書き味向上の「保護シートの安定した供給」‥‥ですかね。価格や貼り替えの手間ではなく、結構、頻繁に品切れや生産完了してしまうので、いつでも入手できるわけではないのが、頭の痛いところです。

 

でもまあ、保護シートに限った話ではなく、PC関連製品は、昔から「安定した供給がおぼつかない」性質をもっていました。パっと現れるかわりに、いつのまにか消えてもいる‥‥という。

 

コンピュータの作業環境は昔から「なまもの」なのです。紙や鉛筆に比べて、はるかに流動的です。なまものなので、腐るのもはやい。

 

ぶっちゃけ、紙の作業環境の方が、先読みの計算がしやすいです。コンピュータが「なまもので、計算しにくい」というのも、何だか皮肉な話ですネ。

 

私の場合、保護シートの消耗による貼り換えタイミングは、年に2〜3回なので、耐用年数と実用年数を兼ね合いして、4年分くらい買いためておけば良い計算になります。‥‥となると、10枚か。

 

まあ、今度、保護シートを購入するときは、10枚はともかくとして、半分の5枚くらいはまとめ買いしておきましょうかね。「業務用」だもんね‥‥。

 

 

 

 

 


iPad Pro、120Hz。

新型のiPad Pro 12.9インチ。

 

発売開始から1週間くらいで到着していたのですが、本職の作業に追われて、使い心地などの感想をブログには書けずじまいでした。旧型からの作画環境の移植はほぼ完了しており、既に作画やボード描きで使用しています。

 

私が購入したのは、WiFiオンリー、512GBストレージのモデルです。

 

色々と性能向上がネットで紹介されていますが、作画作業で格段に有用なのは、やっぱりといえばやっぱり、「120Hz」です。ディスプレイ上で直に絵を描く場合、120Hzのリフレッシュレートは、何よりも魅力的な性能向上です。

 

到着早々にProcreateの「6B」(鉛筆)プリセットで描いてみましたが、現実の生の筆記具で描いている感じに一層近づきました。Apple Pencilのペン先の丸さは未だに「ウソっぽい」感触ですが、筆跡だけに関して言えば、かなり「現実」に近づいています。

 

もしかしたら、性能が向上したA10Xチップも関係して、レイテンシーが劇的に改善されているのかも知れませんが、理由はともかく、Procreateの描き味が極めて向上した事実は確かです。紙に描いているように錯覚します。

 

ちなみに、Apple Pencilはもともと240Hzで動作しており、手持ちのApple Pencilで十分、120Hzの描き味の世界を堪能できます。Apple Pencil単体は新しく買い直す必要はありません。

 

ただ、やっぱりガラスのままでは、グリップ力が弱く、正確なトレースが難しくなるので、「描き味向上」のフィルムは必需品です。商品到着直後に、久々にガラスのままで描いてみましたが、全くお話にならん‥‥と思いました。ガラス表面に合わせて自分の描きかたをいちいちコントロールする時間と労力を割くくらいなら、とっととフィルムを貼ったほうが良いです。‥‥しみじみ再認識しました。

 

ガラスの表面にペンで絵を描く際の感触は、どんなに「オレは慣れた」と強がってみても、かなり「異常な描き味」と言わざる得ません。滑らないように無意識でも気をつけていたり、ガラスからペンが離れるときに慎重になったりと、「ガラス面に対する配慮」が面倒で、作業効率が下がる上に、ストレスも「チリツモ」で蓄積されていきます。

 

新しいiPad Proでも、「ガラスはガラスのまま」ですので、仕事で絵を描く人は何らかの対応をすることになると思います。特にアニメーターは、「自分の好きな絵だけを描いているわけにはいかず、自分の価値基準だけでは完結できない」、「趣味の絵とは全く異なる」作業をするので、ペンを自在に操る「ツールのカスタム」は必須となるでしょう。

 

今回貼ったのは、コレ。2500円前後で少々お高めですが、今までとは違ったものを試してみたくて、買ってみました。旧型と新型のiPad Pro 12.9インチは、ボタンの位置も正面カメラの位置も同じらしく、旧型12.9インチのフィルムでピッタリ適合します。

 

 

保護フィルムを貼ってしまうと、iPad Pro自慢の新型ディスプレイの性能はやや落ちるかも知れませんが、絵を描くのが商売なら、描き味を優先します。‥‥少なくとも私は‥‥です。

 

実際に使っていますが、描き味は良好です。適度なサラサラ感がペン先をグリップしてくれます。

 

以前使っていたフィルムは、指先の操作(ジェスチャ)に対する反応がちょっと鈍くなってしまう欠点もありましたが、今回貼ったフィルムは動作が鈍くなる感触はありません。少々高いフィルムですが、性能バランスは良好のように感じます。まあ、あとはフィルムの耐久性、寿命がどんな感じか‥‥ですネ。

 

 

* * *

 

しかしまあ、コンピュータ関連機器って、「こういうこと」があるから怖いんですよネ。

 

去年末から今年の春にMobile Studio ProやCintiq Proが出て「ペンタブ新時代だ」と言ってたのもつかの間、6月には120HzのiPad Proですもん。30万越えのMobile Studio Proを買っていたら、結構ショックですよネ。120Hzを手に入れるためには、ハードを買い換えるしかないですからネ。

 

私も昔、買った数ヶ月後に「絶対、新しいヤツのほうがいいじゃん」という新製品が出て、自分の「ポチった」タイミングの悲運を呪ったことが何度もあります。‥‥なので、技術進化のムーブメントに気を向けるようになったり、新製品発売のタイミングなどに気を配るようになったのです。

 

ちなみに、新型iPad Proは、上述したように120Hzの画面表示の動作になったので、ペンのストロークに限らず、色んな動きが滑らかです。ページめくりとかアイコンの散ったり集まったりの動きとか、ジェスチャに反応する様々な動きが確実に滑らかになって、現実世界のモーションに雰囲気が近づいています。

 

4K60pHDRの有機ELのテレビにしろ、iPadのような身近なアイテムにしろ、技術は容赦なく、先に進んでいきますネ。

 

 

* * *

 

‥‥で、新型のiPad Pro 12.9インチは、買い替えするほどの性能アップか? 魅力か?

 

と聞かれれば、「どうかな? 絶対に買い替えるほどの必要はないけど、確実に性能は上がっていて快適なので、買ってみても良い」‥‥くらいでしょうか。

 

何度も書いてアレですが、私の場合は、「仕事が増えてきて、もう1台買って、作業環境を拡張したかった」ので買ったのです。要は、買い替えではなく「買い足し」です。今年の春先にもう1台買おうと思ってたのですが、仕事がなんやかんやと忙しくなって、そうこうしているうちに新型が出たので、「ちょうどいいか」と思って買っただけで、「新型が出たら買おう」と心に決めていたのではないです。

 

旧型だとうまく描けない、新型だと描ける‥‥なんてことはないので、旧型ユーザは無理に買い替える必要はないと思います。旧型でもたっぷりじゅうぶん、思い通りに絵は描けますヨ。

 

より一層の滑らかな描き心地、滑らかなモーション、上品な発色のディスプレイ、512GBの大容量記憶容量‥‥という、旧型にはない快適性能にお金を捻出しても良いと思う人は、買い替えてみても良いんじゃないですかネ。

 

でも、まあ、たしかに‥‥120Hzの描き心地はヤミツキになるなあ‥‥とは思います。その辺は偽らざる新型120Hzに対する感想です。もし、iPad ProとApple Pencilに興味があって、まだ買っていなくて迷っているのなら、性能がアップした新型は「買い時」だとは思いますヨ。

 

 


筆圧要注意

アマゾンでiPadやCintiqなどの保護フィルムのレビューを見ていると、特にペーパーライクな保護フィルムの場合、「ペン先の減りが異様にはやい」「2時間で消耗する」なんていうレビューを見かけますが、「デジタル」で絵を描く時は、ふと冷静になって自分の「筆圧」を見つめ直してみることも必要になります。

 

意外に、筆圧の高い人は多いのです。

 

保護フィルムを貼ったことで、日頃の自分の筆圧の高さ・強さが強調される‥‥なんてこともあるのです。

 

紙と鉛筆の場合、万年筆などのペンの場合、鉛筆の芯がバキボキと折れたり、ペン先が湾曲するような状況を見て、「ヤバい。筆圧が高い」と自覚できるのですが、ペンタブにはそれがないので、実はとても危険なのです。ぶっちゃけ、肩を壊す原因にもなります。

 

絵を描く時の「自分流」はありましょうが、長く絵を描き続けたいのなら、筆圧はできるだけ弱くするように「自覚して明確に」心がけるべき‥‥でしょう。ハードウェアは故障したら買い換えることができますが、自分の体は買い換えるわけにはいきませんもんネ。

 

特にペンタブを使う場合、無自覚に筆圧がどんどん強くなることもありますから、感圧を敏感に設定して、弱い力でもダイナミクスをコントロールできるように自分の画法を改良したほうが良いです。

 

楽器でもなんでもそうなんですが、力を入れたところで、上手く弾けるわけでも描けるわけもないのです。一生懸命力を込めれば、一生懸命描いてる気分になってしまうものですが、それはむしろ逆効果なんですよネ。ストロークに柔軟性が失われてしまいますし、「自分が必要以上に力んでいる」ことを客観的に冷静に俯瞰視できていない時点で危ういです。

 

何かを操作する時、力んでて良いことなど1つもないのです。害だけです。もし自分が「そのスタイルで生きてきた」というのなら、自分の未来のためにも方針変更して自分の技法を変えた方が良いです。

 

アニメの絵を描く時、絵の内容は気にしますが、描く時の自分の挙動を気にすることはあまりないですよネ。しかし、バイクの運転やピアノやギターの演奏では、運転時や演奏時の挙動も指導・指南の対象となります。アニメは描いている時の姿を他者がチェックするような指導法がなく、絵さえ上手ならば自己流でプロになれてしまうので、気づきのきっかけがないのです。両指にギチギチに力を込めてスケール練習したり、体をギンギンに強張らせてスラローム走行したり‥‥などは、経験者の指導によって改善されますが、アニメの絵を描く時はどんなに筆圧が強かろうと誰も指摘してくれません。‥‥だから、筆圧の強い人ほど、ある程度の年数が経つと、カラダにガタがきやすいのです。指にタコができる程度で済めば良い方で、肩まで力みが伝達されて、首の方まで影響が出てきます。

 

「だってさ、強くペンタブに力をかけないと、濃く出ないんだもん」というのは、いやはやなんとも。

 

筆圧の設定をすれば、いくらでも楽に濃く描けるようになります。「筆圧を敏感にすると、コントロールが難しくなる」という意見もありましょうが、難しいコントロールを当人の技術で可能にしてこそプロだとも思います。トライアルバイクのプロライダーは、タイヤのブロックパターンの1つ1つが地面を噛む感覚を得るといいます。プロのピアニストは何重にも重なったポリフォニーを繊細なタッチによって浮かび上がらせます。同じように、繊細な筆圧コントロールを可能にしてこそ‥‥です。

 

 

‥‥で、実は私も筆圧が弱いとは言えず、むしろ強いほうなので、特に切羽詰まっている時こそ、冷静に自分の筆圧をチェックするようにしています。

 

自分の筆圧が強いのも自覚できずに、アセアセゴリゴリと描いている時は、そうとうパニクっている時です。そんな状態では、絵そのものにも支障がでます。「おい、自分。もうちょっと冷静になれや」と筆圧で自分の状態をクールダウンするきかっけにもなります。

 

 

アマゾンのレビューには、レビュワーの筆圧の客観的な明記はないので、実際のところ、どれだけペン先が減るものなのかは、自分で使ってみないとわからないものです。

 

まあ、とにかくは筆圧設定を敏感にするところから始めて、多少それで描くにくくなろうが、自分の体を長く使い続けるための「画法」ですから、筆圧が弱めの描き方に慣れて技法を確立するしかない‥‥と私は考えます。

 

筆圧が高くて肩を壊した人を何人も知っているし、過去の私自身が筆圧が強くて自身の体を痛めつけたので、余計‥‥ネ。


いつのまにかツルツル

描き味を向上させるために、iPad Proにはザラザラな保護シートを貼っているのですが、一番ペンが接するエリアがツルツルになっていました。まあ、最近はハイペースで使っていたから、そりゃそうか。

 

私の実感では、毎日描き続けている場合、3〜4ヶ月で貼り替えが必要になると思われます。う〜ん、面倒。

 

ツルツルでも絵は描けるんですけど、精度が甘くなるので描きなおしが増えて、無用なストロークが増え、時間がかかるようになります。やっぱり、1発でビシッと決めたい場合は、ペン先は滑ってはいけません。しっかりと路面(?)をグリップしないと。

 

まあ、タイヤと同じですかね。減らないタイヤはこの世には存在しない……と。

 

消耗するけど、描き味が良いのはコレ。いわゆる「ハイグリップ」タイプです。現在、貼り付けていて、ツルツルに消耗したのはコイツです。ハイグリップタイヤは消耗が激しいのです。

 

 

 

グリップ力は弱いけど、耐消耗性を兼ね備えた「エコ」で「デュアルパーパス」なのはコレ。

 

 

なんか、バイクのタイヤのチョイスみたいで楽しいし悩ましい。

 

ちなみに、私がバイクによく乗っていた頃に愛用していたタイヤは、ピレリのMT21で、調べてみたら今でも生産していて、何だか嬉しいです。このタイヤを履いたRMX250Sは、どんなところへでも行ける気が満々で、頼もしい限りでした。

 


iPad Pro、1年の雑感

私はiPad Proで原画やらイメージボードやらその他もろもろを作業するようになって(つまり、仕事としてお金を稼ぐようになって)、1年と数ヶ月経過していますが、まだまだ作業の幅を広げられそうな余白・のびしろを充分に感じています。

 

紙はさ‥‥、特にアニメ作画の場合、「線画を描くぞ!」っていう目的以外では、使い道がほとんどなかったじゃないですか。それでも、私はその昔、墨汁と筆で炎を描いたりもしましたが、それはかなりの特例で、アニメーターはほぼ100%、線画を描く用途にしか、紙を用いてこなかったのが、紙運用のアニメ制作の特徴です。

 

絵全般を見渡した場合、「線画を描く」工程というのは、絵の中の限定的な要素でしかありません。自分を原画マンとしてではなく、絵描きとして認識した場合、自分の手は、線画を描くため「だけ」に限定し続けて良いものか、生涯のスパンで考えると戸惑いを感じます。

 

実際、机の上に、鉛筆、色鉛筆、消しゴム、薄めの上質紙しかなければ、自分がどんな技量を有していようと、画具・画材が、自分の能力を限定してしまいます。‥‥でもまあ、限定されることで、線画に特化した能力を先鋭的に伸ばすことができるとも言えますが、アニメーターの机の上に常備している機材では、「線画以外は描くな」と羽交い締めにされているような気分になります。

 

iPad Proは、ソフトウェアの性能によって、線画にも色付きイラストにもコミックのペン画にも、様々な「化けて」くれます。

 

しかも、必要がない時は棚に片付けられるし、状況に応じて、バッグに放り込んで、別の場所で描くことも可能、iPad Proさえ持ち歩けば、「自分の画具の全て」をどこにでも移動できます。制作会社ごとのレイアウト用紙(の画像ファイル)などはクラウドに整理して置いておけば、iPhoneのテザリング経由で、どこからでも利用可能です。

 

 

ではなぜ、Cintiq ProやMobile Studio Proではないのか?‥‥というと、シンプルな理由があります。

 

まずCintiq Pro 13など、13インチモデルがイマイチだと思う点。

 

13インチは画面が狭い。

 

「なんだ、それ。iPad Proだって12.9インチじゃんか」‥‥と思われる人は、実際に両者を手にとって描いてみて比較したことがないのでしょう。

 

iPad Pro 12.9インチのほうが、格段に画面は広いです。同じ13インチ同士のなのにナゼ?‥‥と不思議ですが、同じ13インチでも、画面の中にウィンドウが沢山置いてあるWindowsやmacOSで作業するのと、画面をとにかく広く使うために様々な工夫が凝らしてあるiOSだと、画面の広さと使い勝手に雲泥の差が出ます。

 

なので、Cintiq ProやMobile Studio Proは最低でも16インチの広さが必要です。13インチモデルを買ってしまうと、ツールバーやウィンドウで喰われる分を差し引いて、10〜11インチくらいの狭さになり、A4用紙の100Fの現実の寸法を大幅に下回ります。iPad Pro 9.7インチで原画を描く気にはならんじゃん? ‥‥Cintiq ProやMobile Studio Proの13インチを買うと、実際に描ける面積は随分と小さく狭くなります。

 

ならば、Cintiq Pro 16インチを買えば良い‥‥のですが、

 

Cintiq Pro 16は、まだ売ってません。

 

16インチのCintiq Proは、私もココロが動いています。いかにも快適そう‥‥ですもんネ。iMac 5KやMac Pro(これらは4Kの出力がThunderboltから可能)に繋げば、かなり快適な作業環境になると思われます。

 

ただ、2017年3月後半現在、未だ予約も開始されていないので、買うことができません。去年にアナウンスがあってから、数ヶ月経過しましたが、何か出せない理由でもあるのかな?‥‥と邪推してしまうほどです。

 

 

でも、16インチだったら、Mobile Studio Proの16インチは既に入手可能じゃん?

 

‥‥なのですが、入手可能と、実際にサクッと買えるお値段かは、別の話です。

 

Mobile Studio Pro 16は、やっぱり高い。

 

Mobile Studio Proの16インチを映像制作に使う‥‥となれば、30万円台のi7モデルを買う他ないです。‥‥が、高いけど、メモリは16GBで打ち止め。16GBのメモリ容量は少なくともmacOSを走らせて、映像制作をおこなうのなら、全くの役不足です。Windowsだって大差ないでしょう。16GBメモリのPCなんて、ぶっちゃけ、今しかもたないスペックです。なぜ、32GBメモリのBTOがないのか、映像制作の最前線を知らんのかな‥‥。

 

Mobile Studio Proの「落とし穴」は、タブレットを高価なPCにしてしまった‥‥という点でしょう。その割に、映像制作で一番の重要要素となるメモリ容量は、及び腰の容量しか用意しておらず、30万円以上出費しても、使い回しが効かず、マシンの運用寿命も短い「バランスの悪い機材」となってしまったのは、痛恨です。

 

実際、知り合いに「Mobile Studio Proはどう?」と聞かれても、太鼓判を押して勧めることは、良心回路が働いてできません。「2年で元を取れるのなら、買う意義はあります」とは答えます。32GBモデルが存在して30万円台なら、「5年使えば、じゅうぶん元はとれますよ」と推せるんですけどネ。

 

あと‥‥これは好みとか私自身の体質かなとは思いますが、Mobile Studio Proは本体が熱くなるのが、やっぱりどうにもダメです。そりゃまあ、高クロックのi7が内側でズンズン動作してれば熱くもなるでしょう。

 

Mobile Studio Pro 16のi7モデルがあの値段になるのは、ごく自然で納得。‥‥しかし、マシンスペックに日頃から興味のない人々にとっては、「30万円もする、お高いタブレットPC」と感じてしまうでしょう。多くの人にとって、「お財布の紐」が納得しないのです。‥‥実際、iPad Proを買った人は周りに多いのに、Mobile Studio Pro 16を買った人にはまだ一度も会っていません。

 

Mobile Studio Proは、旧来のWindowsなどのデスクトップOSを走らせる‥‥という「タブレット型高性能PC」にしたことで、逆にユーザにとっては、純粋なタブレットの性能だけで導入の可否を下せずに、作業用PCとしての期待まで担うこととなり、不利な立ち位置となった‥‥‥とも思えます。

 

Mobile Studio Pro発売以降、Wacomは「パソコンのアフターサービス」まで本格的に背負うことになったと言えます。Appleはもともとパソコンを製造販売していた会社なので(…あ、今でも…か。)、「パソコンを売る肝」は座っているでしょうし、老舗ゆえに経験も豊富でしょう。しかし、Wacomをパソコンメーカーとしてみた場合、未知数があまりにも大きすぎます。

 

 

iPad Proだって、安くはないですが、12万円くらいで買えます。30数万円か、12万円か‥‥は、相当デカイ金額差ですよネ。

 

iPad Proのメモリは4GBと聞いた覚えがありますが、動作するのはiOSとそのアプリで、肥大に肥大を重ねたWIndowsやmacOSとは大きく異なります。ゆえに、6000ピクセルのキャンバスで描いても、全くペンの遅れを感じません。

 

低電力、低発熱を宿命づけられた「Aほにゃらら」チップは、一般的なi7などのチップと異なり、特に大型のiPad Proは、放熱効率が高いのか、熱さで作業が嫌になることがありませんでした。この1年使ってみて‥‥です。

 

 

iPad Proの大きな弱点は1つ。

 

クリスタやTVPなどの「アニメ制作御用達」のソフトウェアが存在しないことです。

 

とは言うものの、私はProcreateで原画を描いて、1年が経ちました。ペンタブ専用機材(Intuosなど)は全く使っておらず、「描き」の仕事はすべて、iPad Proに移行しました。なので、iPadで原画が描けないと思っているのなら、それは思い込みや勘違いで、まさにそれを1年かけて、「実証実験」しました。

 

‥‥別に、「みんなが使っているソフト」でなくても、原画が描けるスペックを持つソフトウェアなら、十分、原画作業は可能ですヨ。

 

Procreateはたしかに、ただ単に絵を描くアプリです。しかし、アクションレコーダ機能がどうこう‥‥て、今までの紙の現場やフリーランスの自宅に、アクションレコーダなんて潤沢に常備してましたかね? ‥‥何故、ペンタブで絵を描き始めた途端に、アクションレコーダがないと原画が描けない‥‥なんて言い出すのか。

 

 

 

でも、やっぱりね‥‥、クリスタのライト版でも良いから、iOS版が出てくれると嬉しいです。クリスタのiOS版なんか出たら、もしかしたら「手軽に導入できて、プロスペックにも通じるソフトとハード」が揃うことによって、「時代が先に進まないつっかかり」が爆ける可能性も感じます。

 

 

まあ、ないものをねだってもしょうがないので、今日も明日も、まずはProcreateとiPad ProとApple Pencil、そしてMacで、日々の仕事をこなしていきます。


ペン先の替え時は。

Apple Pencilのペン先は、果たして、いつまで使えるのか。

 

中は空洞の円錐になっており、本体からは金属の円柱が伸びているので、円錐が磨り減り過ぎて穴が空く以前に交換しないと、金属の円柱が接触し、ディスプレイ表面を傷つけることになりそうです。

 

いつ変えるのがベターか、その見極めどきが難しいです。磨り減っていても特に不都合なく描けちゃいますしネ。

 

気になってネットで調べて見たんですが、使い過ぎて穴があくと、金属が露出して、やっぱり、ディスプレイを傷つけるらしいですネ。

 

ただ‥‥、磨り減った写真をみると、なにか、不自然な減り方なようにもみえます。かなり荒いヤスリで削ったような‥‥。どう使えば、ガタガタな減り方をするんだろう。それとも、金属を露出させるために、わざとヤスリで削ったのかな‥‥?

 

私の減り方は、均等に円錐状に磨り減っていきます。

 

 

 

 

ちなみに、Apple Pencilは、「ボタンがついてない=ショートカットが割り当てられない」とか「消しゴム機能がついてない」とか言われますが、そこが良いところなんです。Wacomのペンみたいじゃないところ=鉛筆やシャープペンのように細く、適度な重さがある‥‥のが凄く良いのです。

 

愛用していた925とかにちょっと似ているのです。

 

ショートカットはジェスチャーでほとんどカバーできますし、消しゴムは指先に割り当てて消した方が(Apple Pencilは指先と使い分けできる)作業性が高いです。(‥‥まあ、ソフトウェアの設計に依存するんですけどね)

 

ボタンは便利なように思われがちですが、ボタンがあるとペンの円周上に方向性=裏表ができちゃうので、わたし的には、今のデザインと機能のほうが好みです。以前、ステッドラーの925を買うと、クリップを即座に外して指のひっかかりを防止してましたし、他のシャープペンも同様でした。クリップが外せないシャープペンは避けて買わないほどでした。

 

 

写真を撮るために並べて見て思いましたけど、何だか、私の愛用する道具は、皆、似たような太さですネ。

 

人それぞれ、色々と意見はあるでしょうが、私は「Apple Pencilは今のままで良い」と思っています。追加で違う趣向のペンが出ても面白いとは思いますが、今のペンの表面上にゴテゴテを機能を付けて新機種に刷新されちゃうのは、勘弁してほしい。「今のままが良い」というユーザの声も、反映されるといいなあ。

 

 


Apple Pencilの周辺。

Apple Pencilは充電が必要なペンで、Wacomのペンとは根本的に違います。作画の作業でハイペースで使い続けると、5〜6時間くらいで「バッテリーの残りが僅かです」的なアラートがiPad Proに表示されます。

 

しかし、それがちょうど「もうそろそろ、ひと息いれたら?」というペースメーカー的な役割を、いい塩梅に果たしてくれて、休憩のタイミングを知らせてくれます。

 

まあ、普通に考えて、神経を集中して休みなしに作業するのって、5〜6時間くらいで一旦区切った方が、残り半日の作業の効率も上がりますよネ。1日中、過度に集中しちゃうと、翌日にマイナスの反動がでたりもしますし。

 

Apple Pencilは1時間ちょい充電すれば、元通りになりますから、休憩には程良い時間。

 

まあ、「もう後がない!」という切羽詰まった状況でも、数分充電すれば当座は使えますから、充電で困ったことはありません。

 

Apple Pencilの基本サイクルとしては、満充電で1日の前半を作業、休憩時間に充電、残り半日を作業、仕事終わりに充電コネクタに挿して、1日の作業終了。‥‥という感じです。

 

なので、Apple Pencil周辺機器の「ただ立てるだけのスタンド」は、少なくとも、作画の仕事を長時間する人には無用ですネ。

 

 

 

Intuosのペンではないので、「充電せずに、立てるだけ」のスタンドは、「あまり使わない人=バッテリーの減りが遅い使い方」向け‥‥ですかネ。ただ、belkinのは、なかなか綺麗で、必要なくても欲しくなる魅力がありますネ。

 

Apple Pencilを頻繁に毎日使う人は、Apple Pencilを「使っていない時は充電」が基本です。

 

なので、もしスタンドを買うのなら、充電機能付きのものでしょう‥‥けども、私はこんな感じで、デイツーなどのDIYショップの100円木材の組み合わせでオーガナイザーを自作して、置き場所もあるので、スタンドは全く必要なし‥‥です。

 

 

 

実は、最初からペン置きにしようと思って、2つの球体を付けたわけではなくて、丸いのが付いてると可愛いかな‥‥と思ってアドリブで付けたのが、妙にApple Pencil充電の際のペン置きとしてハマっただけです。

 

100円木材は、結構使い勝手が良くて、ノコギリやドリルなど一切使わなくても、木工ボンドとゼリー状の瞬間接着剤だけで、いろんなものが作れます。長さや広さが必要なら、2x4材みたいに組み合わせて作れば良いだけです。木工ボンドの代わりに、少々値は張りますが、強力接着剤を使うと、接着面積次第で永久結合状態まで強度をアップできます。(無理に剥がすと、接着面ではなく、木材の繊維がバリバリと割けるくらい強力)

 

ちなみに、iPad miniの後ろに見えるロジクール製のキーボードは、コンパクトながら機能性充分のK380。BluetoothでiPadなどのタブレットに接続できるのはもちろん、3つまで機器を繋げるので、私のように、iPadを設定やコンテのビュワーとして使っている人間には、めっちゃ、好都合です。

 

 

ペアリングと接続先の切り替えは、専用の3つのボタンで簡単です。

 

iPadは小さいサイズになればなるほど、ディスプレイ上のキーボードがショボくなっていくので、miniやAirを使っている場合は、こうしたBluetoothのキーボードがあるだけで、格段にキー入力が快適になります。

 

薄く、コンパクトで、ケーブルもないので、いらない時はどこか空いたスペースに収納できます。作画机の棚のほんの隙間にしまえます。

 

電源は単4が2個で、メーカーいわく2年間電池がもつらしいですが(400万回のストローク分)、話半分、いや1/4だとしても、半年くらいは電池交換しなくてすみ、充電池も使えるので、充電池を日頃から使っている人だったら、電池交換の手間は極小です。これはロジクール製品全般に言える事で、ワイヤレスマウスも電池がとても長くもちます。

 

 

* * *

 

どんどん便利な機器が、どんどん安くなって、しかも通販で買える時代。

 

アマゾンの配送料無料が、ヤマト運輸の経営を逼迫している‥‥なんていうニュースを見ましたが、まあ、アマゾンも無理強いせずに、他のお店と同じようにxxxx円以上送料無料とかに条件を引き上げても良いように思いますけどネ。ヤマト運輸もアマゾンとのサービス内容・契約を見直して交渉しても良いと思います。

 

消費者サイドにしても、今後は戸建ての一軒家でも、宅配ボックスを設置しても良いように思いますしネ。通販をたくさん利用するのなら、不在時にも宅配業者さんがちゃんと業務を完了できる仕組みが必要だと思います。集合住宅においては、不在ボックスは必須でしょう。

 

通信販売なんて、アマゾンだけ存在しても、配送会社が機能しなければ、全く成立しないビジネスなんですから。

 

 

ただ、交渉の際に、どういう内容でハンコを押したかで、命運が左右されるのは、どんな業種や職種でも同じ事。

 

次の契約更新の時に、どうすべきかを考えるのはあくまで当事者の企業同士、いち消費者はサービスの状況を判断した上で利用の可否を選択するだけです。

 

 

以前より作業が大変になって追いつかなくて現場は疲弊し収益も下がる‥‥。何か、アニメ業界の有様を連想しますネ。やっぱり、なんだかんだ言っても、パワーゲームからは有数の大企業も逃れられないのでしょう。百貨店の著しい衰退‥‥なんていう話も、パワーゲームの1つでしょうし、とある大手が映画事業で1000億円の赤字なんていう話も人から聞きましたが、それもパワーゲームの様相‥‥ですよネ。今は「そう」だとして、では未来は「どう」なのか‥‥、イジワルなゲームですよネ。

 

個人レベル・作業グループ規模で言えば、良い条件の仕事となるように、どのようにして状況を導くか。どうすれば、買い叩かれずに済むか。どう読み、どう動き、どう立ち止まるか。

 

SNSに一喜一憂し大山鳴動して鼠一匹、時々の社会のトピックに感情的に反応してるようでは、簡単に、買い叩かれる側の人間へと「誘導」されてしまいます。

 

もし、人が少しでも「賢く」なれるのだとしたら、安易にはヒートアップしない冷徹さ、状況の裏とさらにその裏を想像する度量を、長年の経験から得られること‥‥なのだと思います。

 

完全に賢くなれる人など、世界のどこにもいないからこそ‥‥です。

 


オールドタイプ

私が最初に購入したペンタブレットは、Wacom製ではなく、今はもう名前も聞かないメーカーの、256階調の筆圧をもつ製品でした。1997年頃の事です。その後、Wacomのペンタブも購入し、歴代のWacom製品を買い続け、Cintiqという名前になる前の液タブも使い、Cintiqも使いました。

 

しかし、どうしても自分の感覚と一致することはなく、「絵をラジコン操作で描くような」違和感を感じ続けたままでした。ですから、私の中ではあくまで「ラジコン操作を上達して絵を描く」という意識でペンタブ技術が発展してきました。

 

液タブは相当いい感じに感覚が近寄りましたが、ガラスの厚さや本体の熱と厚み、据え置きモデルの場合はスタンド(脚)と極太ケーブル(私の使ってたのはDVIだったので酷かった‥‥)、座標精度の低さ、そして解像度(ppi)の低さゆえに、やっぱり「画具」には感じられませんで、心のどこかで「コンピュータ機器」として線引きしていたように思います。

 

そして、iPad ProとApple Pencilの登場。その使い心地の「感覚の近さ」は、このブログで書いてきた通りです。

 

しかし、なぜ、20年近く違和感を感じ続けたペンタブの「私の中の壁」を、iPad Proによって突破できたのか、実は私自身、よくわかっていないのです。

 

自己分析してみると、おそらく、スケッチブックくらいの厚さと重さ、ケーブルに邪魔されることのない軽快さ、Retinaの高詳細画面、ペン先と描画の一致感など、今までのペンタブが超えられなかった「コンピュータ機器」然としていた境界を、はじめて超えてきたから‥‥だとは、思っています。

 

要は、自分をペンタブの都合に合わせなくて良い‥‥ということでしょう。

 

結局、私はオールドタイプなのだと思います。この20年近く「コンピュータ汗まみれ」で毎日仕事をしようが、感覚は20代前半までに定着した「現実の指先の感覚」のままなのでしょう。

 

紙と鉛筆、画用紙と画筆、キャンバスと油彩筆、ケント紙とペン、リキテックス、水彩、インク、コピック、日本画水彩、etc...。小さい頃から体に染み付いた、これらの感覚を、私の体は忘れることができず、コンピュータ機器の領分を超えて「こちら側」にやってくる、新しいペンタブを無意識に欲していたのでしょう。

 

もちろん、今までの20年間で、板タブで稼いだ仕事は数知れないですし、金額にすると結構なものです。しかし、心のどこかで「板タブでも仕事はできる」と強がっていたような節があります。‥‥その証拠に、確実に線画をビシッと決めたい時には、必ず鉛筆かシャープペンを用いて紙に描いていました。

 

要は、どんなにコンピュータに馴れた気でいても、いざ絵を描く時に、一番頼りにしていたのは、紙と鉛筆だったのです。

 

 

なのに、iPad ProとApple Pencilは、紙と鉛筆で築いた「牙城」を突き崩し、今や、私の机には筆記具は厳選した数本のみ、作画用紙は皆無です。

 

iPad ProとApple Pencilは、ちょっと速いストロークをかませばレイテンシーは目に見えるし、ペン先と描画面の距離は空いておりゼロではありません。やっぱり、紙と鉛筆の一体感には未だ到底及びません。

*ちなみに、Mobile Studio Pro 16の最上位機種でも、ちょっとストロークを速くしただけでレイテンシーは発生してました。現在のコンシューマ製品の能力の限界なんでしょうネ。

 

しかし、紙と鉛筆の感覚からどんなに意識しても逃れられない「オールドタイプ」である私が、なぜ、iPad ProとApple Pencilを許容できたのか‥‥は、前述した通り、「境界の最低ラインを超えてきた」からだと思います。自分の体の感覚が、iPad Proを「コンピュータ機器」ではなく、「画具」として認知したのでしょう。‥‥何か、他人事みたいな口ぶりですが、「体に馴染む感覚」は頭で思い込めるほど容易なものではありません。体の感覚が受け入れないとダメなのです。‥‥少なくとも私は、です。

 

 

20代前後の若い世代の人間には、板タブを苦とも思わない「ニュータイプ」がいます。おそらく、そうした人たちは、そうした人たちでしか築けない、新しいフィールドを形成していくのでしょう。

 

しかし私は、死ぬまで、自分のオールドタイプな感覚から離れられません。とはいえ、もはや、iPad ProとApple Pencilが存在する以上は、なろうとしてもなれないニュータイプを目指さずとも、いくらでも創作活動を続行できます。

 

考えたことがすぐに描けて、鉛筆にもペンにも油彩にも水彩にも、アクリルにも水墨にも、何にでもなる画材。しかも、描いた絵は、ネットワークを自在に飛び回ることができる。

 

私自身は、団塊ジュニアの先鋒として生まれ、コテコテのオールドタイプなのはしょうがないとしても、よくぞ、技術進化が今に間に合ってくれた‥‥と、時代性に感謝する日々‥‥でございます。

 

あと5年、iPad ProとApple Pencilの登場が遅かったら‥‥と思うと、冷や汗ものです。まあ、逆に、5年早く登場していてくれたら‥‥とは思いますが、それは有りえない「歴史のIF」ですネ。

 

 

とまあ、1月は新年スタートで、思うところもたくさんあり、気の向くまま、こうしていつもの月よりも多く、文章を書き綴ってきましたが、自分の考えを書くことで、自分自身の思考の整理もしているのでしょう。結局は、自分に言い聞かせているようなもの‥‥ですもんネ。

 

来月(いや、今も既に)からは中々に忙しいiPad作画の日々。iMacの新型が楽しみではありますが、粛々とコツコツと仕事をこなしていかんとネ。

 

2017年か。‥‥まったりと布石を打っていくには、ええ感じの年‥‥ですネ。

 

 

 

追記:

iPad Proのことばかり書いてますが、Cintiq Proの16インチは、中々期待度の高い製品です。Cintiqを接続するマシンの性能が影響するので、Cintiq Pro 16(4Kモニタ相当)だけを購入してもダメですが、高いスペック(CPU、GPUとも)のマシンを持っているのならCintiq Pro 16は期待しても良いように思います。

 

写真は、既に発売中の13インチ、2Kモデルです。

 

本命は何と言っても、もうすぐ発売予定(2017年1月現在)の4Kの16インチモデルですが、マシンのビデオ性能が低いとNGですので、購入前には自分のマシンの性能をよく確認してから‥‥です。


iPad Pro、描き味の探求。その後

iPad Proは、Apple Pencilが必須。そしてApple Pencilで絵を描くのなら、procreateも必須。ジェスチャーで軽快に動作する作画環境をまさかの720円で提供してくれるprocreateは、iPadで絵を描くなら買わないでどうする?‥‥というほどの素晴らしいソフトウェアです。

 

もはや、Photoshopをドローソフトとして使うなど、全く考えもしなくなりました。Photoshopはあくまでレタッチ、修正作業のみです。クリスタやTVPは、いずれ本腰を入れて使う機会が訪れるとは感じますが、絵を終生の生業とするのなら、iPad Proのような「モバイルスタジオ」は必須だと思います。

 

昨日公開した絵柄のバリエーションもすべてiPad Proによる線画作業です。

 

自分で描いたにもかかわらず、拡大表示して驚きますが、数年前に作画した紙と鉛筆の線質と、何ら遜色のない、思った通りの描線がひけます。

 

まずは鉛筆の細い線で紙に描いてスキャンした「トラディショナルスタイル」の絵です。描線が見やすいようにアップにしています。

 

 

A4用紙に分割して作画したA2〜A3相当のサイズで、200か300dpiでスキャンして6Kで作成しました。分割作画の手間は相当なもので、かといって、まさかA2の用紙に描くわけにもいかず、描く枚数が少なければ運用可能‥‥と数年前当時は判断しておりました。A4用紙の小さいフレームに4Kネイティブ対応の作画なんて、描けるはずもないですしネ。

 

鉛筆は「999」、ペンテル製の今は無き「ものすごく黒い」鉛筆を使用し、用紙は白色度が極めて高く、紙の繊維も繊細な「こな雪」を使っていました。紙と鉛筆を使って、4K時代の高詳細に真っ向からチャレンジするのなら、鉛筆と紙の銘柄のチョイスは欠かせないと考えていました。

 

線のかすれが鉛筆の味とも言えますが、procreateはかなり緻密な筆記具シミュレーションができるので、もはや、描画性能上の鉛筆のアドバンテージは失われた‥‥と感じます。鉛筆のかすれをシミュレートすることももちろん可能。

 

次は、前回も取り上げた最近iPadで描いた、同じく「トラディショナルスタイル」の絵です。鉛筆のかすれのテクスチャはほとんどOFFにして、均一な濃度の線を設定しています。また、線の太さの強弱は筆圧と傾きでコントロール可能な設定ですが、強弱の幅を抑えて、「淡々とした」線の表情にしています。

 

 

procreateの多彩な描線の設定項目、そして程良い効き目の「ストリームライン」機能(描線のスタビライズ的な機能〜効き目の強弱をスライダでコントロールできる)により、スローな筆致では手描きのフルフル震えた線が描けて、速い筆致ではブレのない滑らかなロングストロークが描画可能‥‥と、「絵を描くことを知り尽くした開発スタッフのソフトウェア」であることが、使用感から伝わってきます。

 

クローズアップにも全く動じない、綺麗な描線は、私の能力というよりは、ソフトウェアの卓越した性能によるものです。

 

 

こうした描線が、実際には、以下のサイズに収まります。

 

4Kそして8Kの圧倒的な画素数を、まさに「水を得た魚」のように活かして自由に作品を作るのなら、描線の繊細さは欠くことのできない必然の要素です。

 

 

今のアニメの線画は、2Kですらアップコンで何とか凌いでいるところも多く、「デジタル作画」もまだ少数派、ましてや4Kなんて‥‥という状況ですが、「業界に歩調を合わせて、何か良いこと、ありましたか?」を思い起こせば、自主的に様々な要素を準備しておくのが「吉」だと思います。

 

 

iPadで思い通りの描線を手に入れたいのなら、以下の要素が必要です。

 

  • procreateのような、描線を自由に細かく設定できるソフトウェア
  • iPadの表面を加工する保護シート(保護フィルム)

 

ソフトウェアはprocreateで決まり!‥‥ですが、問題は保護フィルムのチョイスです。私は4種類くらい試して、現在は下図の保護フィルムに落ち着いています。実は、下図のハイグリップタイプのフィルムは色々と弊害があるフィルムですが、描画の性能を向上するためには、必需品です。

 

 

アマゾンのレビューにも書かれていますが、Apple Pencilの消耗は速くなりますし、ジェスチャーの反応がやや鈍くなります。しかし、筆記具が描画面を「グリップ」するには、必要最小限の摩擦抵抗が必要であり、摩擦が生じる以上、消耗が速くなるのは当然です。

 

ツルツルの丸坊主のタイヤで、ツルツルの路面を走ったら、レーサードライバーの思い通りの制動なんて不可能ですよネ。

 

趣味で絵を描いているのなら、Apple Pencilのペン先の消耗はできるだけ少ない方が良いでしょう。しかし、我々はプロです。

 

プロのレーサーがタイヤの消耗が激しいからといって、ハイグリップタイヤを履かずにエコタイヤでレースしますか?

 

Apple Pencilのペン先は、残念ながら1種類のみで、ハイグリップタイプは存在しません。ですから、路面〜キャンバスのグリップを「ハイグリップタイプの保護フィルム」によって高めて、急発進・急停止・ライン取りが思い通りにできる環境を作るわけです。

 

*なんか、文字が汚くて読み辛くてスミマセン。私は絵は左手、字は右手で書くのですが、絵を描いている最中は持ち替えるのが面倒で、横着して左手のままで文字を図形として描くと、こんな文字になってしまうのです。

 

もちろん‥‥ですが、実際はこんな目にみえるほど、ザラザラはしていませんヨ。あくまで、誇張した模式図です。

 

この保護フィルムを貼っているおかげで、描き始めの「にょろっ」としたブレと、描き終わりの「ちょろっ」としたブレが、確実になくなりました。

 

もしかしたら、このフィルムがなかったら、線画作業でもう少し苦戦している可能性はあります。

 

アポーのペン先なんて、減ったらすぐに交換できるように、いくつも買いためてストックしておけばいいじゃん。まあ、割高感は否めないですけど、それで金を稼いでいるんだったら、「必要経費」でしょ。

 

ちなみに、私は現在、3本のApple Pencilを各作業場所と持ち歩き用に所有しています。持ち歩き用は実は「緊急事態」=Apple Pencilが壊れた時にも役立ちます。

 

Apple Pencil本体が壊れたことはないですが、ペン先が消耗しているのに買い置きがなくて、締め切りも間近で、消耗していない持ち歩き用のApple Pencilが役立ったことが、先月ありました。

 

ちなみに、減るとこんな感じ。

 

IMG_0250.JPG

 

見にくいですけど、右が消耗して円錐状になったペン先です。

 

Apple Pencilのペン先もサードパーティ製が出て、バリエーションが増えてくれると良いんだけど‥‥、それはなさそうな予感。

 

 


Procreate、どんどんアップデート

今や、私の作画作業のメインツールであるiPad Pro&Apple Pencil。そして、Procreate。

 

ProcreateをはじめとしたiOSのソフトウェアは、更新の速いものが多く、Procreateもどんどん改良されております。

 

今日自動でアップデートしたProcreateの内容は、

 

・Photoshopファイルの読み込み

・複数レイヤーに対する一括処理

・キーボードをつないだ際のショートカットの活用

・レイヤーUIの再設計

・レイヤーフォルダなどのPhotoshopに似た機能の拡充

 

‥‥などなどで、どれも「改悪ではなく改良のベクトルに向いている」のが嬉しいです。

 

でもまあ、私のリアルな感触としては、「作画の時は、キーボードは机に邪魔だからいらない」ので、キーボードショートカットの新設はスルーです。今後も作画環境にキーボードを置くつもりはありません。

 

実際、作画する時、キーボードとマウスって、邪魔じゃん?

 

手はペンと消しゴム、紙(キャンバス)の操作だけに使いたいですよネ。

 

WindowsもmacOSも、その点、「絵を描くには旧いOS」と言わざる得ない‥‥と思っております。

 

「デジタル作画」など、コンピュータ機器で作画する際に、ただ単にOSとハードウェアの都合で、キーボードやマウスやら、画具として本来必要ないデバイスを扱うのは、すご〜〜いストレスだと実感しています。いちいち、ペンを指に挟んだままキーボードショートを操作するのって、ペンやキーボード双方にとって不遇ですよネ。

 

コンピュータを操作するのが目的ならば、キーボードやマウスは有効な操作デバイスです。ペン入力で誤差の全くない正確な座標を指定するのは至難の技ですし、数値を入力するのにわざわざペンで描いてOCRに解読させるなんてバカげています。しかし、絵を手で描く‥‥というのならば、何らかのキャンバスの上に何らかのペンで絵を描くのが目的となりますから、キーボードやマウスを操作する頻度は少なければ少ないほど能率が上がります。

 

キーボードやマウスがない環境ありきで設計されているiOSは、もともとキーボードもマウスも無かった作画環境に対して、実は一番、うまくハマるソリューションだったんだな‥‥と思います。

 

 

コンピュータだから、キーボードとマウスを使わなければいけない‥‥とか、考えていません?

 

そうした感覚自体、10年以上、旧いように思います。(感覚が旧い‥‥とは、技術も道具も手段も限定されていた旧時代の知識を更新せずに、昔のままの慣習を無自覚に持続している‥‥ことを指します)

 

現在、「デジタル作画」の仕事を色々な作業と掛け持ちで引き受けていますが、MacやWindowsやクリスタやTVPを一切使わなくても、作画作業は可能‥‥なのを、私自身で実践しております。

 

‥‥まあ、ペンシルテスト(=都合、線撮のようなものです)をおこなうときだけ、macOSのAfter Effectsを使いますが、逆にその時はペンを一切使いませんしネ。

 

巷の「デジタル作画」の風潮を傍観していると、何度も懲りずに自分たちから「不自由な環境」へと邁進しているように思えます。「ハードは何を使うべきか」「ソフトは何が一番良いか」‥‥なんていう語り草が不自由な考え方を象徴していて、やっぱり10年以上感覚が古いですよネ。

 

標準入出力が決まれば、あとはパイプしていくだけです。作業モジュール、作業ユニットの内部構造なんて、実際はどんな内容でも構わず、標準入出力さえカッチリ決めておけば流通OKなのは、コンピュータを長く扱っている人なら、お判りですよネ。

 

下流の川石は丸く角がないように、物事は「四方八方」必然的に丸く収まっていくので、今はまあ、石がコロコロと転がっていくのを静観していましょう。川の流れは、津波のような大異変でもなければ、逆流しませんもんネ。

 

 



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