液タブおあずけ

WacomのCintiq 16 FHDは、値段が低めなので、買いやすくて良いですネ。私は作画関連はiPad Pro 12.9で作業していますが、PC/macにデータを移動した後に、ちょいちょいペンタブが使いたくなることがあります。ちょっとした修正のたびに、いくら手軽とは言え、Air Dropで何度も行き来するのは面倒です。

 

ただ、ふと我にかえると、今の作業環境では「もうモニタは繋げない」のを思い出します。

 

液タブは、ペンタブレットであると同時にれっきとした「モニタ」なんだよネ。そのことをふと忘れて、夢想してWebのカタログを眺めたりします。

 

現在の私の作業環境は、作品制作の都合上、4Kモニタが満タンに繋がっております。以下のとおり。

 

 

ここに、さらに「モニタとしての液タブ」を追加で繋げるとは思えません。もし液タブをつなぐ場合は、どれか1つを外して隙間を空ける必要があります。

 

なぜこんなに繋いでいるかというと、道楽とかではもちろんなく(仕事だからネ)、全て理由があります。

 

  1. iMac Proのもともとのモニタが5K(UHD解像度扱い)
  2. HDRを作業するプロ用HDRモニタ「CG-318(PQに対応済み)」がUHD(3840px)
  3. 監督をはじめとしたメインスタッフが映像チェックする際のリファレンスHDRモニタ「CG-3415」がUHD(3840px)
  4. テレビでの動作を検証するためのブラビアがUHD(3840px)

 

‥‥という構成です。

 

この「絶妙に綱渡り状態で、4K60Hzで10bit接続できている環境」に、2Kモニタであれどふら〜っと不用意につなぐと、他の4Kモニタが8bitになったり30Hzまで落ちたり解像度が落ちたり、面倒なトラブルが出ます。macOSが妙に取り計らって、全モニタに割いているビデオ処理能力リソースを分配して、映るようにしちゃうんですネ。一旦バランスが崩れると、全てのモニタを認識し直す必要があり、元に戻すのが結構大変です。

 

ちなみに、「ビデオスプリッタ」を考えたこともあるんですが、全てモニタプロファイルが異なるので、スプリッタに繋いで全部一緒のプロファイルはNGです。同じ映像を映すとはいえ、家電店のテレビのようにはいきません。プロファイルの運用が重要です。

 

モニタが4つもあるとゴージャスに見えますが、実はこれでもドラフトで、出力ボックスを介さない「macOS俺節のThunderbolt出力」で繋いだ、単なるミラーリングにしか過ぎません。ちゃんとした出力をするなら、出力ボックス〜いわゆるSDIなども扱えるブレイクアウトボックス経由になります。

 

*高いなあ‥‥。

 

私は、仕事として編集をやるわけではないので、DaVinciの動作も「平民モード」でクリップ(ラッシュ)を再生し、Fキーのフル画面で各HDRモニタと4KHDRテレビにミラーリングしています。出力ボックスを介さないとは言え、システムスタッフに色彩計で計測してもらって色校正を実施し、色のズレがないことを確認して作業しています。

 

まあ、ぶっちゃけ、中途半端な仕様のiMac Proの内蔵モニタは映らなくても良いくらいなんですけど、ベリベリとパネルを剥がせば済む話ではないので、去年の夏以降からこの環境で作業しています。

 

もうちょっと時代が進めば、メインの作業用モニタをプロ仕事にも使えるHDRモニタだけにして、2〜3Kの液タブを繋いで、あとはチェックのニーズに応じてテレビとリファレンスモニタにミラーリング‥‥という環境も作れそうですが、今はまだ機材が出現していないので、未来が来るまで液タブはおあずけです。

 

一応、板タブは繋いでいるんですが、もはや感覚が板タブから離れ過ぎちゃって、かえって混乱します。よほどの時に使うだけです。

 

 

 

ちなみに、iPad Proの解像度は4Kではないですが、4K作画で不足を感じたことがないので、おそらくCintiq 16 FHDもツールウィンドウ類をPCモニタに逃せば、相当使えるんじゃないかと思われます。

 

どんなメーカー、どんなモデルでも、まずはタブレット画面で絵をガシガシ描いて、自分の感覚とタブレット感覚をシームレスにすることが先決ですよネ。例えばiPadなら、「俺がiPadか、iPadが俺か」くらいに。

 

久々に紙で描いた際に、思わず紙の上でピンチインアウトのジェスチャー癖が出てくるくらいで、ちょうどよいですネ。

 

 


かわいいアトモス。

作業場にいよいよ5.1.2のスピーカーとアンプを設置開始します。といっても、まずは荷物の整理から。

 

ラボのような専門の部屋ではなく、あくまでも作業部屋の2.1を5.1.2にグレードアップするだけなので、いわば「かわいいアトモス」です。

 

去年の夏頃まで、アニメ制作環境のチェックルーム(やチェックスペース)に、ヤマハのそれなりのスピーカーと0.1=ウーファーがあるだけでも、相当リッチと思ってました。しかし、新たなプロジェクトの新たな基準だと、2.1などドラフトもドラフトで、最低5.1だということにショックを受けました。

 

色々調べると、ドルビーのAtmosを鳴らすには最小限でも5.1.2が必要で、前方天井の高い位置に設置する「0.0.2」のスピーカーは欠かせないとの事。今はHDMIでなんでも送り込む時代なので、MacからもHDMIでサラウンドアンプに送り込むことになります。

 

でもなによりも、まずは作る人間の耳です。

 

作っている人間の耳が、ステレオ2チャンネルしか馴染みがないのでは、「感じ」が掴めません。当然の体験として、5.1.2に日頃から馴染むことが必要だと痛感しております。

 

 

私の常駐する作業場は、私の色々な野望ゆえに、物品が多くて、音響特性的にみれば、左右前後非対称で「下」の部類です。ゆえに、デッド(残響が響かない)ではありますが、色々と問題があるだろうなあ‥‥。

 

スピーカーケーブルを部屋じゅうに這わせるのが、まず憂鬱です。スピーカーの音が通るように、物品も整理せねばなりません。

 

4KHDRの線画をiPad Proで描き、コンポジットをiMac Proで日々進める傍、音関係も徐々に整えて進めていかねば。

 

全て映像がらみではありますが、同時進行が多くて、悩ましいです。

 

しかし、「苦悩を経て歓喜に至れ」。ベートーヴェンを口ずさみながら、一歩ずつ進めて参りましょう。


EthernetとWi-Fi

Apple製品はできるだけシンプルなインターフェイスと環境設定で誰でも簡単に扱えるように工夫されていますが、それが思わぬストレスの原因になることも実はかなり多いです。

 

例えば、Air Drop。

 

Air Dropは、同じ周囲のmacOSやiOS端末に対し、簡単な手順でデータを送信できる仕組みですが、BluetoothとWi-Fiが必須となるので、送受したいiMacやiPadは都合、BluetoothとWi-FiをONにすることになります。

 

これがクセモノで、iOSは良いとして、Macは「日頃、EthernetとWi-Fiのどちらを使って通信しているか」がわからなくなります。

 

macOSユーザとして、「まあ、通信速度の速い方を自動選択してくれているだろう、‥‥普通に考えて。」と根拠のない希望的解釈をしていたのですが、どうもそうではないことが最近発覚しました。

 

iMac Pro(や、新型Mac miniも)のEthernetは10Gbpsの高速通信が可能です。Wi-Fiは5GHz帯でも10Gbpsの有線LANよりは遥かに遅いので、映像の作業場(ローカルエリアネットワーク)でデータを転送する場合は有線Ethernetが断然有利です。

 

しかし、Air DropのためにWi-FiをONにしていると、せっかく高速な10Gbpsのインターフェイスと10GbpsのHubでiMac Pro同士を接続していても、こともあろうに、低速なWi-Fiで通信する‥‥みたいです。

 

最近、70GBのデータを送受したら、「予測時間 1時間」と出たので気づいた次第です。10Gbpsの高速ネットワークで70GBのデータのコピーに数十分かかるのは、いかにもおかしいです。(ローカルで低速なHDDを使っているならネットワークに送り出す速度も遅くなります。しかし、ローカルの高速ディスクと10GbpsのLAN経由なのに転送速度が遅いのは、何らかの原因があるでしょう)

 

試しにWi-Fiを切って再接続したら(=Ethernetのネットワークだけの状態)、「予測時間 1時間」が「予測時間 3分」になり、実際に2分ちょっとで70GBの転送が終了しました。

 

つまり、明示的にWi-FiをOFFにしないと、どんなに高速なEthernetで接続していても、低速なWi-Fi経由のネットワーク接続になることもある‥‥ようです。

 

Air Dropの時だけWi-Fiネットワークを使って、通常はEthernetネットワークを使う‥‥みたいな動作設定はできんもんかね‥‥。

 

iPad ProからiMac Proに転送する時だけWi-FiをON、通常はWi-FiをOFF‥‥みたいなことを明示的にしないと、Ethernet経由で転送を確保できないです。‥‥何か、システム環境設定以外の設定方法はあるんかな‥‥。

 

Appleは結構、性能よりもうわべの簡単さを優先するようなことが昔からあります。その方針があまり作業に影響しないうちは良いのですが、さすがに「3分が1時間になる」のは黙認できないほどの劣化です。作業速度=稼ぎに直接関わってきますもんネ。

 

こうなってくると、Air Dropも手軽なのか面倒なのか、作業場で使うにはよくわからなくなってきますネ。

 

 

 

 


PC

今はもう、「Windowsだから安い」ということはないんですよネ。20年前の「自作PC」が流行った頃とは違って、必要条件を満たしていけば、MacもWinもそんなに値段は変わりません。今でも安く感じるとすれば、値段相応に、性能を削ぎ落とした製品がWindows PCには用意されているからでしょう。

 

Webの購入ページの「カスタマイズ」でちょっと見積もった感じだと、節約したつもりでもアレよアレよという間に20万円台をオーバーしました。モニタなしの値段でソレなので、4K HDRモニタを買い足せば、なんだ‥‥iMac 5Kとそんなに変わらない値段です。

 

i7で3GHz(TB時に4GHz)は良いとして、メモリは8GB、HDDは1TB(HDDの銘柄は謎)‥‥と、そのままじゃキツいのを納得した上で初期状態で買えば、税無しで10万円(99800円)で買えるモデルもあります。そこから徐々に自分でパーツを買い集めて(できるだけ安いタイミングで買って)、M.2のSSD、32GBメモリ追加、3TBで7200rpmのデータ置き場HDDで強化していくのが、一番安くWindowsを自宅の映像制作用として買える方法かも知れません。

 

うーん。

 

やっぱり、なぜ私が今、Macばかり使っているかを思い出しました。

 

Windows PCで環境を揃えるのは、色々と煩わしいからですネ。

 

Macの場合は、iMac 5Kを買いさえすれば、iPad Proとの連携ですぐに色々と始められますから、ものすごく「手軽で楽」なのです。消費電力も発熱も低いですしネ。Air Dropは便利ですし。

 

Windowsマシンのメーカーラインアップを見ると、コンパクトミニタワーと言いながら、しっかりとデカい筐体と、消費電力の大きさは、なかなかに萎えます。昔、散々、デカい筐体の猛烈な電力消費と発熱と冷却のためのエアコン電気代で苦しんだので、そういうのはもういい‥‥のです。なので、できるだけコンパクトで省電力なのも、製品選択の重要項目です。自宅の居室は、アニメやCG会社の作業場とはやっぱり性質が異なりますからネ。

 

 

ただ、筐体がコンパクトで省電力でも、MacはPCIe増設スロットを本体に持たないので(まあ、あの筐体なので当然ですが)、そこは結構面倒です。Thunderboltのブレークアウトボックスに頼ることになりますが、今はまだ4K過渡期なので製品の選択肢に困ります。

*Thinderbolt経由でPCIeを接続するボックスもありますが‥‥、手を出していません。

 

まあ、4Kはやがて「普通」になって、いちいち大騒ぎするようなものでもなくなるでしょうから、モニタも周辺機器も今は「待つ時期」と心得て、Windowsマシンなら「拡張のベース」となる機種・モデルを買うのが良いのでしょうネ。今、2Kにしか対応できないマシンを買って(例えばオンボードのビデオが4K非対応とか)、あとで買い直しになるのだけは避けたいところです。

 

今すぐにバリバリやり始めたいのならともかく、自分の成長戦略・ロードマップをある程度考えてコツコツと足場を固めていくのなら、いきなり高いマシンを買って持ち腐れするよりは、10万円そこそこで未来の拡張性もあるベースマシンを買うのが良いのだと思います。

 

ちなみに、4年前に買ったiMac 5Kは、今でも十分現役です。今月ちょうどローンが終わりますが(=つまりiMac 5Kが世界にデビューしたのが4年前の9月だったということですネ)、あと2年はなんとか現役でイケそうです。

 

今のパソコンは寿命が長いよねえ。昔は4年なんてもたなかったもんネ。

 

 


watchOS 5‥‥

iOS 12とwatchOS 5が公開されたので、早速アップデート。

 

iOSはスムーズにアップデート完了しましたが、問題はwatchOS。

 

 

 

12時間????

 

Apple Watchを充電器から取り外せず?

 

iPhoneの通信圏内に? =Apple WatchからiPhoneを離せない

 

‥‥なるほど、今日はiPhoneは持ち歩けないということなんですネ。

 

私は今日はずっと作業場にこもって仕事だったので良いですが、これ、普通に行動している人はどうすんだろ?

 

ちなみに、アップデートをキャンセル=途中で中止すると、工場出荷時に初期化されるとのことです。

 

 

 

「12時間というのは、予測時間で、実際は‥‥」

 

いやいや、23時現在、ようやくインストールが始まりました。12時間はかからなくても、9〜10時間はかかると思われます。

 

上図と下図の時刻に注目。

 

 

 

 

 

なんだか、この秋のAppleは、変な感じですね。

 

10時間もiPhoneとApple Watchが使えなくなるアップデートなら、事前に「アップデートには半日かかります。その間、Apple WatchとiPhoneは持ち出しができなくなります。アップデートを途中でキャンセルすることもできません。それでも実行しますか?」とか警告しても良さそうなのにネ。

 

それにXs Max。

 

iPhoneとはいえ、スマホごときに18万とか。

 

 

買う? 18万のスマホ。

 

 

壇上でスマホを両手にもって水鉄砲のように撃ち合ってはしゃいだり。

 

あんな基調講演、全然見たくなかったわ。18万のスマホ買ったら、アレ、やる?

 

 

 

できるだけ、今のAppleの姿をポジティブに捉えようと思うけど‥‥。

 

なんか‥‥終わりの始まりにならないと良いけどなあ‥‥。

 

 

 

日本のカメラメーカーやBlackmagicには頑張って欲しいですネ。「iPhoneのカメラ機能がすごい!」って、iPhoneはカメラなのかよ?‥‥って話です。

 

どんなにAppleを肯定しようと思っても、さすがにスマホに18万のコストは割かないわ。いくらなんでも、そこまではなし。

 

そんなんだったら、もっと他のことにお金を使います。例えば、18万円あったら、Adobe CCが3年も使えるからね。‥‥そっちのほうが何百万も稼げるからさ。16万で4Kのポケットシネマカメラを買ったほうが、よっぽど実益に繋がりますしネ。

 

 

 

 


TBのポート

Thunderbolt3のポートは、iMac 5Kの場合は2つ、iMac Proの場合は4つですが、コントローラだかの構成の都合で、「2ポートで1ペア」という性質がある‥‥とのことです。

 

つまり、転送速度を要求する機器を複数つなぐ場合は、隣り合ったポートに挿すと、転送速度に影響がでる場合があるようです。

 

まあ、HDDのRAID程度ならば、大した速度は出ないですから、普通に気兼ねなくテキトーに挿しておけば良いです。しかし、M.2のSSDなどで実測(=理論値ではなく)2000〜2500MB/s(=16〜20Gbps)クラスの転送速度を狙うのならば、Thunderbolt3のポートの構成には気を使う必要があります。

 

 

この「2ポートでワンペア」は、Thunderbolt2でも共通らしく、2012年以降のMac Proを使っている人は、挿し方を変えるだけで転送の帯域に余裕が生まれるかも知れません。

 

ちなみに、iMacはそもそもThunderboltのポートが2つしかないので、空いているポートに挿すしか選択肢はないですネ。

 

 

しかしまあ、転送速度って、WANもLANも、ローカルドライブも、どんどん速度が上がっていきますよネ。つまり、「速度の常識は更新して然るべし」です。

 

私がコンピュータに触れて「デジタルアニメーション」に関わり始めた頃は、SCSIとFastSCSIが混在していた時期でした。それぞれ、5MB/s、10MB/sです。つまり、1秒間に5〜10メガバイト転送データ量の理論値なので、実際はもっと遅かったです。

 

今や、Thunderbolt3は、40Gbps=5000MB/sです。SCSIのちょうど1000倍の理論値です。どこまで理論値に迫れるかはわかりませんが、実測では20Gbps近く〜2400MB/sを叩き出しているのを、現在の作業環境で計測しています。

 

「そんなの、過剰だろ」と言う人は、今でもナローSCSIに2GBのハードディスクを繋ぎ、電話回線のモデムでパソコン通信でもしているのでしょうか。USB3.0でハードディスクを繋いだり、2G/5Gのスマホを使っておきながら、「過剰」もクソもないです。18年前の自分のパソコンと電話を思い出してください。

 

ナローSCSIの時代から見れば、今のUSB3.1の10Gbps=1250MB/sはおろか、旧2.0の480Mbps=60MB/sだって相当速いです。いつの時代を起点として尺度を考えるか‥‥なんて不毛です。社会のインフラの起点は変わり続けるのです。

 

もはやスマホを手放せない現代人。インターネット経由で4K映画を鑑賞できる家庭のテレビ。

 

もうさ‥‥、「新しい何か」が出現するたびに、古い時代のアレコレを持ち出して、不要論をブチまけるのはみっともないと思うのですヨ。結局、その「不要論」の当人すら、ちゃっかり新しいムーブメントにのっかって仕事をして生活しているのですから。

 

特に映像産業の人間は、新しい技術ムーブメントに対してセンシティブでポジティブになるべき‥‥だと思っています。否定するより、肯定する立場にならないと。

 

 

さて、今日の深夜は、Appleのイベントです。どんな製品が発表されるのでしょうかネ。

 

1年毎の世の中のちょっとずつの更新が、数年、十数年単位では、恐ろしく段差の大きな更新となります。iMacやiPodや発表されたジョブズ在りし日の基調講演も、もう20年前の出来事です。

 

アニメは、まさに時代技術の申し子です。時代の変化を否定するより、受け入れてふんだんに活用して、変化を肯定する立ち位置がちょうど良いと思うのです。

 

 

 


7506とYAXI

余談から。

 

原画を2枚描いて、「3コマ中3枚」でシートを打っておけば、とりあえず動いて見える‥‥なんていうのが、果たして「3コマのタイミング感覚」と言えるのかどうか。むしろ、エコノミー目的=制作費抑制の打算的産物だと思うわけです。本当にアニメーターが「タイミング感覚」を研ぎ澄まして映像作品作りに取り組むのなら、24fps3コマ打ちだろうが、60pフルモーションだろうが、コントロールできるはずです。ロトスコープやモーションキャプチャではなく、人間が動きをイメージして描き出すのですから、要は「やりたいようにやる。動かしたいように動かせば良い。」のです。枚数制限が消失して、60pや120fpsになったからと言って、「どう動かしたら良いんだろう」なんて怖気付く必要はありません。

 

‥‥と、「冒頭に一文」くらいがちょうど良いかなと思える昨日今日。新しいアニメーション技術に関してのあれこれは、少なくとも4K関連機材がもう少し安価になって、4KHDRテレビ(=映像を120fpsに当然のように補完する)が各家庭に浸透し始めた頃まで待たないと、「何を言っているのか判りにくい」と思うので、しばらくは抑えて抑えて‥‥でいこうと思います。

 

 

で、今回もYAXIのイヤーパッド。劣化して破れ始めたイヤーパッドは、それだけで音楽を聴くのが憂鬱になります。YAXIのイヤーパッドは、そこそこの値段がしますが(3700円前後)、低反発のクッションで純正のパッドより耳が痛くなりにくい利点があります。オリジナルの状態を優先したいのなら純正パーツを購入すべきかと思いますが、7506に関しては私は装着感を優先したいので、YAXIのパッドに交換しました。

 

V6の交換の際は写真をあまり撮らなかったので、今回はちょっと多めに。

 

 

YAXIの「ブルー&ブラック」のモデルです。アマゾンだと今は高め(4684円)の販売価格ですネ。色々と検索すると、税込3700円前後で売っているショップもあります。ヨドバシとかサウンドハウスとか。

 

 

 

現状は「まだ使えるけど、破れかけている」状況です。もっとボロボロになるまで粘って使っても良いですけど、今回は交換しちゃいます。

 

 

 

 

径の小さい円周部を本体にハメ込んでいるだけなので、剥がすのは簡単です。単に引っ張って剥がすだけです。工具も何も必要ありません。

 

次に新品のYAXIのイヤーパッドをハメ込みます。

 

 

 

まず一部分をハメ込んでから、優しく引っ張って一時的に広げて、本体円周に沿って被せてハメ込みます。しなやかな材質なので、乱暴に一気に広げたりツメを立てたりしなければ、破れることはないでしょう。

 

交換が完了すると、こんな感じ。

 

 

 

ちょっと楕円の形が合ってないな‥‥と思っても、パッドを外さずに、ズラすだけ位置の微調整は可能です。かと言って、外れやすい感じもないので、値段に見合った品質のように感じます。あとは、どのくらいで劣化が始まるか‥‥ですが、合皮の感じは純正より厚みがあるので(でもゴワゴワとした厚みではないです)、合皮の保護剤でメンテもできそうです。

 

 

つけ心地は、明らかに「耳に優しい」です。

 

音には多少影響が出るとは思います。ですから、モニターヘッドフォンとして使うCD900STに適切かはよく判りません。CD900STは純正のパーツでメンテしています。

 

ただ、「音が変わる」と言い出したら、様々な要因で音は変わりますし、純正パーツでも経年劣化によって音も変わります。スポンジ、マグネット、そして金属接点など、ヘッドフォンが新品状態から音が変わっていくのは、他の音響機器や電気楽器(エレキギターとか)と同じです。ヘッドフォンは「音を鳴らす楽器」のようにも思えますしネ。

 

私の日常‥‥で言えば、iPad Proでの「描き」作業に集中する際に、ヘッドフォンで耳が痛くなりにくいのは大きな改良ポイントと言えます。音を聴くと集中できない人もいましょうから、その辺は個人の性質に合わせて。

 

 

YAXIでなくても、Amazonで調べると色々あるようです。価格で選んでも良いでしょうし、材質や機能で選んでも良いですネ。

 

 


ケーブル

機器を結線するために用いる配線材。すなわち、「コード」や「ケーブル」ですが、8〜12年の周期くらいでどっさりと廃棄処分になります。なぜかというと、機器の更新に伴って、ケーブルが必要な規格基準を満たさなくなるからです。

 

昔懐かしいSCSIケーブルは大量に処分しましたし、民生のビデオケーブルももはや使う機会があまりにも少なく、「いざという時のために少しだけ残して」大半は捨てました。

 

最近また、そんなフェイズに差し掛かっているケーブル規格があります。

 

HDMI、DP(ディスプレイポート)の旧規格のケーブルです。

 

HDMIは2.0か2.0a以上、DPは1.2以上が明確に必要になります。そうしたバージョンが明記されていない、「Hi-Speed」表記や「4K対応」表記は、あてにならないどころか、混乱の原因です。

 

HDMI2.0未満のケーブルでもHi-Speedとか4K対応とか、パッケージやネット通販の説明に書いてありますが、実際はHi-Speedでも18Gbps未満の以前の規格バージョンだったり、4K対応でも30Hzどまりだったりと、かなり注意して購入しないと意図せぬ残念な結果になります。

 

でね‥‥。これは商売の常‥‥なんでしょうが、現在最新ではない規格のケーブルのパッケージや購入ページには、HDMI2.0非対応!‥‥とか、4Kですが30Hz止まり!‥‥とか、わざわざマイナス要素を書くことは少ないのです。

 

現在店頭やネット通販で「売上ナンバーワン」のケーブルが、必ずしも最新である保証はありません。

 

HDMIに関しては、4K HDR 60pで映像を映し出したい場合は、

 

解像度

リフレッシュレート

 

‥‥の全てを確認する必要があります。規格を満たしていないと、どれかが期待しない結果となります。買う際に、スペックの表記ではなく、「2.0」というHDMIのバージョン(DPなら1.2)が明確に記述してあるケーブルを買ったほうが手っ取り早いです。そして、購入して実際に結線したら、上記の3要素を必ずチェックすべし!‥‥です。

*DPは1.3や1.4があるようですが、現在普及しているのは1.2ばかりです。

 

厄介なのは、解像度とリフレッシュレートは、2.0未満のHDMIでもしばしば4K60Hzを伝送できることです。それで「4kHDR60pに対応している」と早合点しがちになりますし、実際にメーカーがどんなケーブル材を使っているかなんてアウトサイダーにはわかりません。

 

最近、ケーブル1本の規格が原因で色のトラブルがありましたが、幸い、複数台のミラーリングと、ちょうどトラブルが判りやすい色味だったので、すぐに気づきました。もし、シングルモニタだったら、ケーブルの旧規格が原因で色がズレて表示されても、「そういう色なんだ」と思い込んで、オリジナルのカラーデータのほうをイジってしまう「一番マズい状態」に陥ります。

 

なので、大量に廃棄。今すぐじゃなくても、いずれは廃棄。

 

いつ買ったのか、どのような経緯で買ったのか、バージョンがいくつかもわからない(ケーブルに記述があれば良いのですが‥‥。ネットワークケーブルのように、Cat.5eとか6とか)、覚えてなくて紛らわしい、昔のケーブルは厄介のもとです。

 

現在、私が自分でケーブルを買ったり、作業場で購入する場合は、非常に「ケーブルのバージョン」を気にして、ピリピリしながら買いますし、購入をお願いする場合は明確に仕様と規格を伝えます。まあ、システムスタッフさんは、その辺は勝手知ったるで、私以上にピリピリっとしていますから安心ではあるのですが、一応、私のほうでも「ケーブルは何が必要なのか」を理解しておくことも含めて、事前に色々と調べてから買うようにしています。

 

 

 

旧規格のHDMIケーブルやDPケーブルは、近い未来に一気にゴミと化すぞ‥‥。

 

今さ‥‥100baseのネットワークケーブルって、もうどうにもならんじゃん。「いやいや、ご家庭のネットワークはそもそもWAN側が50Mbpsにも達していないことが多いから、使い道はある」‥‥とも言えるのですが、少なくとも、新しく買うのは最低でも1Gbps対応の5eでしょう。

 

2年前くらい(2016年頃)に、実家のテレビラックの後ろから、10baseのハブが出てきて驚愕しました。ケーブルテレビのネット回線を使っているので、30Mbpsくらいは出るのに、10baseのハブで全て台無しにしていた‥‥という。

 

2016年まで、10baseの同軸までついているハブを使い続けてた‥‥って、スゴいですよネ。

 

ご家庭ならば笑い話になりますが、映像制作のプロの仕事ではそうはいきません。

 

機材を4K時代の最新機器にリプレースしたのなら、今まで使っていたケーブルは再検証して、ダメなものは潔く「2Kまで対応」と書かれたダンボールに詰めて一定期間保管したのちに、潔くリサイクルに出すべし‥‥です。少なくとも私個人はそうしないと、部屋がどんどん、昔の使えない物品で圧迫されます。

 

新しいケーブルの購入費用も新規機材費として、ぬかりなく計上すべし!‥‥です。

 

 

大量消費社会にうんざりする‥‥でしょうか。私も、ふと、「後から後から次々と新しいものに乗り換える」日常に疑念を抱きかけることもあります。

 

しかし、抱きかける‥‥だけで、決心するには至りません。まさにアニメそのものが「大量消費社会の寵児」だと再認識するからです。

 

どんなにエコを気取っていても、現代社会で電気を使い電車にのって会社に行って仕事して‥‥という時点で、消費社会の一員です。どのくらい「表面上は手を汚していないか」だけのレベルで、例えば、豚肉のソテーを食べられるのだって、豚ちゃんを誰かが屠殺しているから‥‥であって、豚肉を食している時点で豚を殺しているのと同義です。だからって、豚肉やまぐろは誰でも食べるでしょう?

 

アニメを作る‥‥なんていう仕事は、大量消費社会を自ら体現しているようなものでしょう。紙時代だって、口パクの閉じ口だけで紙1枚を使って、不要になったら大量の産廃‥‥ですからネ。アニメーターになったころに、「アニメは随分と紙を使い捨てる産業なんだな」と思ったものです。そして今は、コンピュータはその処理能力ゆえに電力消費と排熱がすごくて、その冷却のために空調でガンガン冷却して電気を消費する様を毎日見ています。

 

そもそもアニメは電気がないと成立しない産業です。そして、大量消費のスキームの中で商品を売ります。

 

であるならば、高性能な機材を少数人数で使いこなして、制作を成立させるような「エネルギー効率の高い現場」を目指すしかないと思っています。その一環には、「しかるべきケーブルを購入し、機材のポテンシャルを必要十分に引き出し、人間の能力の拡張につなげていく」ことも含まれましょう。

 

そういう意味では、旧来の現場の「人間が生み出すエネルギーの燃焼効率」は極めて低いと言えます。曲がりなりにも、絵が上手いと少年少女の時代から言われてきて、さらに研鑽を積んで高レベル技術者にもなろうという人間が、動画で月5万円しか稼げない燃焼効率って、いったい、どれだけエネルギー損失率が酷いんだよ???と思います。

 

ケーブルをこれだけ大量に廃棄処分にして、旧式化した機材の累々とした残骸の上に立つのなら、より良き作品制作とより良き現場を志したいと、真に思うわけです。

 

 

 


SVHS。

スタジオに籠って「仕事仕事仕事」なので、世間〜特に大阪の方面が大変なことになっていたことに、いまさら気がつきました。車がコロコロと風で飛ばされるなんて‥‥。

 

今日は、日常の仕事の他に、眠っていたVHSデッキをUSB&HDMIで蘇らせるべく、場所を移動して設置しました。これ。

 

 

 

見ての通り、ちゃんと回転して動作しております。今となっては貴重なSVHSデッキ。

 

もちろん、SVHSですので、Sビデオアウトから、USBとHDMIにそれぞれ変換しています。昔のビデオデッキは出力が2つあるので、2系統の出力が可能です。

 

USBはBlackmagicのホーム向け製品の「Video Recorder」(現在は販売終了)に繋いで動作を確認しました。HDMIはExtreme 4K StudioのHDMIキャプチャINに繋いでもらう予定です。

 

こうした昔の機器を引っ張り出して何か新しいことをするわけでなく、単にライブラリ用途です。作業場には仕事の性質上、せっかく高性能な機器があるので、端子が余っているのなら繋いでおこうと思いまして。

 

 

昔を省みることも必要だとは思います。でもそれは、現在から未来へと進み続ける時系列とは違う次元の中に存在し、決して蘇ることはないです。VHSテープが全盛になることなんて、あり得ませんもんネ。

 

私は今でも昔の色々なものが好きですが、そうした自分の思い入れを未来と混同することはないです。過去を引きずっても未来のためにはならないですし、昔のそっとしておきたい記憶も現代の価値観でズタズタに切り裂かれてしまいます。

 

昔と今と未来は、それぞれ住み分けて、善し。ですネ。

 

 


9月13日にiPad Proは?

‥‥でるのでしょうか。

 

もし、iPad Pro 12.9インチの新型が出て、その性能や機能が大きく刷新されたのなら、買わずばなるまい。

 

12.9インチの後継が出ないのなら、買わないと思います。また、描画に関連するアップデートも希薄なら、やっぱり買わないかな‥‥。買う理由に乏しければ買えないですよネ。

 

ぶっちゃけ、12.9インチは仕事にしか使ってないので、イーモジとか顔認証とか私にとってはどーでもいいです。ベゼルが薄くなって面積が広くなるとか、色域が広がるとか、反応速度が240Hzになるとか、そう言うのでもない限り。

 

 

一方で、Mac mini Pro(???)の噂もありますよネ。

 

そっちも楽しみです。

 

 

一般社会的に基調講演が注目される企業ってAppleと数社くらいなものですよネ。基調講演で新機種が出るとNHKのニュースにもなったりしますから、時代も変わったものです。ガゼーとかアメリオの頃のAppleをリアルタイムで体験した人々は隔世の感がありますネ。

 

ちなみに、私の倉庫にはUMAXのMac互換機が眠っています。PowerPC603eの頃のモデルで、「Appleが潰れる」と皆が普通に思っていた頃の製品なので、感慨深いです。

 

 



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